バイラルしないバイラルメディアをつくってしまい、あえなく撤退した6人の大物たちをまとめてみた
netgeek 2015年7月2日
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過去を遡ると、ブームの兆しを見せるもののあっけなく幕を閉じる事業は少なくない。かつてはペニーオークションや事前購入型クーポンが新しいビジネスモデルとしてもてはやされたが、今の散々たる有り様はもはや説明するまでもなく、ことバイラルメディアについても同じ状況になりつつあるのかもしれない。
そこでこの記事では一つの事実として、大手企業や大物起業家が鳴り物入りでバイラルメディアに参入したのにあえなく撤退してしまった事例を6つ紹介しよう。
1.株式会社WAVEST「BUZZHOUSE」
「会社は学校じゃねえんだよ」で有名になったサイバーエージェント松村淳平がつくったオールジャンル系バイラルメディア。サイバーエージェント藤田晋社長はバイラルメディアがこれから来ると睨み、以前から新規事業をたくさん提案してきていた入社1年目の松村淳平に子会社を設立させて社長をやらせた。
驚くことに株式会社WAVESTの資本金は1億3千万円もあるが、1つ目の事業として始めたBUZZHOUSEはわずかな運営期間で終了。WAVESTについてはすでに設立4ヶ月で2,000万円もの赤字を出したことが明らかになっており、松村淳平社長も「このままだと会社をやめます」と漏らす始末。ネット上では「お前の会社、学校じゃん」とツッコまれている。
参考:バイラルメディアBUZZHOUSEが2000万円の赤字で松村淳平社長が「このままだと会社辞めます
【速報】バイラルメディアBUZZHOUSE終了決定!netgeek編集長「会社は学校じゃねえんだよ」
2.家入一真「dropout」
連続起業家として有名な家入一真が始めた動画系バイラルメディア。初月、月間100PV達成などと派手に宣伝していたものの、かなり早期に撤退。儲からないと見限ったのか、ただ単に飽きただけなのか。家入一真の考えていることはよく分からない。
参考:【悲報】家入一真のバイラルメディアが更新停止!ついに淘汰が始まった
3.トレンダーズ「いまどうが」
「ココロゆさぶりメディア」というキャッチコピーで開設された動画特化型。東証マザーズ上場のトレンダーズだけあって多額の予算をつぎ込んで無理やり軌道に乗せると思われたが、そんなこともなく、ひっそりと撤退。トレンダーズの上場以来の株価については右肩下がりのトレンドで為す術ない。
参考:トレンダーズ株式会社がいまどうがを閉鎖してバイラルメディアから完全撤退
4.バーグハンバーグバーグ「ニクキュウ」
ユニークな企画を実行することで定評のあるバーグハンバーグバーグがつくった猫特化型メディアは、多くのファンが惜しむ中、更新停止された。ニッチな特化型は根強いファンを獲得できるというメリットはありつつも、アクセス数を集めにくいのがデメリット。長く続ければバイトで仕事を回して利益を出せるサイトにできたと思う。更新停止はもったいないので、バーグハンバーグバーグさえよければnetgeekに買収させて頂きたいと脳裏をよぎったことも。
参考:【悲報】猫特化バイラルメディア「ニクキュウ」が更新終了
5.吉本興業「アホ図鑑」
キングコング西野亮廣が管理人を務めていた笑える動画特化型。運営は吉本興業の子会社で、動画の選定は西野亮廣が「責任をもってやっている」と説明されていた。今はサイト閲覧すらできない状態になっている。
参考:【速報】吉本興業がキングコング西野亮廣に編集長を任せていたバイラルメディアを閉鎖
6.オリコン「ORICON.TV」
あのオリコンがつくったバイラルメディア。設立当初よりライバルサイトからのパクリ記事が多く、ライターがネタ探しに苦戦していた印象。大手運営なのに一切目立つことなく消えていった。
参考:【速報】オリコン運営のバイラルメディア「ORICON.TV」が突然閉鎖
以上、6つのバイラルメディアを紹介する中で、いかにバイラルメディアの運営が難しいかがよく理解できたはずだ。個人運営や運営者非公表のサイトも含めると2014年夏に数えきれないほどオープンしたバイラルメディアはあっという間に淘汰されてしまった。皮肉なことにバイラルメディアという名前でありながら、全くバイラルすることなく消えていったのだ。
そういえば、世界最大のバイラルBuzzFeedの日本上陸という話はどうなったのだろうか。
ついに日本版を始めると報じられてから何も音沙汰がないまま、もう1年以上もの月日が流れた。大手企業が続々と撤退する様子を見て、参入を躊躇しているのか?