教科書のイラスト、手が3つあるため大規模なコストをかけて1万冊回収へ
netgeek 2015年7月2日
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株式会社三省堂は自社HPにて、小学1年生向けの国語の教科書に不適切なイラストが差し込まれていたとして約1万冊を回収すると発表した。
問題になったのは『しょうがくせいのこくご 一年上』の5ページ目。花輪を持った女の子のイラストに教育上ふさわしくない箇所があるという。
赤い枠で囲った部分に注目してみると、何か異変が起きていることに気づくだろうか。あまりに些細な事なので小さな画像だと気づかないかもしれない。
ズームにしてみると…。おや、確かにこれはおかしいぞ。
お分かり頂けただろうか…。そう、なんと女の子の手が3つあるのだ。机に置いている右手と花輪を持っている右手。三省堂は下書きの消し忘れでこのようなことになってしまったと説明している。
はっきり言ってどうでもいいのだが、仕事に真面目で事態を重くみた三省堂は即座に回収を決定。自社HPにてお詫びと今後の対応について説明した。
今後は編集作業をより丁寧に行い、チェック体制も強化するという。海外では絶対に取られない細やかな対応はよく言えば丁寧なのだが、悪く言えば要領が悪い。国内需要縮小でグローバル化を図らないといけない日本はこれでいいのだろうか。仕事のやり方もガラパゴス化していやしないか。
三省堂の説明の中には「文部科学省にはすでに改正の申請を行った」という文面があることから、何らかの圧力がかかっていたのではないかと思われる。
検定を通すかどうか決めるのは文部科学省なので弱い立場の三省堂としては理不尽だと感じても指示に従うしかない。利益を追及する株式会社がお役所仕事に邪魔をされたと考えるのは邪推だろうか。