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バノン前首席戦略官、NHKを「ニューヨーク・タイムズ」ともディスっていた

netgeek 2017年11月19日
 

11月19日にNHKのHPで公開された「“陰の大統領” スティーブン・バノン氏 単独インタビュー」にて、放送ではカットされた部分に重要シーンがあることが分かった。

バノン前首席戦略官が取材中に激怒。面と向かって悪口を言い放つ。

北朝鮮問題を解決すべく着々と動いていると主張するバノン前首席戦略官に対し、NHK記者が「でも北朝鮮問題は膠着状態にあるように見えるんですが…」と疑問を投げかけると、バノン前首席戦略官は機嫌を損ねる。怒りを露わにし、NHKのことを面と向かって非難しだした。

日本語訳での書き起こし。

バノン氏:それはあなたの意見です。私は全く行き詰まっているとは思いません。なぜあなたが行き詰まりという言葉を使うのか私には分かりません。(北朝鮮問題は)動いています。進行中なのです。北朝鮮のような問題は、一夜にして解決できるものではありません。私たちがここに至るまでに30年、40年かかったのです。人々は、「彼らは核プログラムを持っていなかった。彼らは核プログラムを持っていなかった。彼らは核プログラムを持っていなかった」と言います。

今、私たちは彼らが核プログラムを持っていることを知っています。つまり、ここに至るまでに何十年もかかったのです。誰かが現れて魔法の杖を振ってくれるわけではありません。そしてこの問題を一夜にして解決することもできません。これは進行中なのです。トランプ大統領はそのプロセスに携わっていると思います。彼は個人的にそのプロセスに関わっています。

ほら、これこそが私が“反対派”と呼ぶ人々です。NHKは十分に、その“反対派”としての役割を果たしています。私はこれからNHKのことを、まさにニューヨーク・タイムズのようなメディアだと呼びましょう。あなたたちは日本のCNNに違いない、そうでしょう? あなたたちは「行き詰まり」といった挑発的な言葉を使います。

https://www3.nhk.or.jp/news/special/45th_president/articles/2017-1118-00.html

インタビューの最中、自分の考えを押し付ける記者にムッとしたのだろう。明らかに悪い意味でニューヨーク・タイムズやCNNに例えている。この部分をカットせず公開したNHKはもしかしてこれが褒め言葉だとでも思ったのだろうか。

バノン前首席戦略官はその後、笑顔を見せることもあったが、言いたいことは率直に言うタイプであるように思えた。北朝鮮問題についての事実誤認については特に頭に来たのだろう。

すでに話題になった通り、テレビではCNNに例えた部分のみが放送された。

前回の記事:バノン前首席戦略官「NHKは日本のCNNに違いない」 NHKのインタビュー中に激怒

バノン前首席戦略官が語った話の中で日本人があまり知らないポイントを以下にまとめてみた。

・北朝鮮は事実上、中国の従属国家である

・北朝鮮問題は中国との交渉が鍵になっているので中国と協力関係を築きたい

・トランプ大統領は大変思慮深く、データを重んじる決定プロセスを踏んでいる。メディアの「考えが浅い」という印象づけ報道とは対局的

・トランプ大統領はアフガニスタンについては半年も熟慮して決定を下した

・北朝鮮問題についても複数の選択肢を慎重に検討し、プロジェクトを進めている

・北朝鮮に軍事的対応を強行するつもりがあるかどうかはノーコメント

・当事者からすれば膠着状態ではなくチェスを動かしている真っ最中。メディアが知らないだけ

ここまで話を聞いてようやくバノン前首席戦略官が怒った理由が分かった。政府とメディアの間には情報の非対称性があり、とりわけNHKの記者は、今アメリカ政府がどのように動いているのかを把握していなかった。

インタビューする際は勝手な思い込みで意見を投げかけるのではなく、情報の非対称性があるという前提でその非対称性を埋めるべく質問するのがよいのではないか。まさにそれこそがメディアの本来の役割だ。

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