【炎上】NHK「美味しくない場末のスナックが何で人気あるのか教えて?」失礼な依頼に大学教授が激怒
netgeek 2017年11月19日
|
谷口功一教授はスナックを学術的に研究するという珍しい試みを行っている。
サントリー文化財団の研究助成で「スナック研究会」の代表を務め、また2016年には「日本の夜の公共圏:スナック研究序説」という本も出版している。NHKはこうした点に着目し、スナック特集の番組をつくるにあたり、谷口功一教授に協力を求めた。
しかし、メールを見た谷口功一教授は激怒する。
まずはTwitterで苦言を呈する。
NHKのクローズアップ現代+、スナックの取材をしたいとメールして来たけど、「場末」の「酒もつまみも美味しくない」場所と初手から決めつけ見下した態度での企画に協力を求めてくるとかスゴイですね。私が最も嫌悪する無根拠に水商売を軽く見る手合いの典型なので、企画が潰れるのをお祈りします。
— 谷口功一 (@KoichiTaniguchi) November 17, 2017
ほとんどのスナックは、みんな零細ながらまじめに一生懸命営業してるわけで、クリエイター目線でサブカル的に見下して消費しようという態度、本当に不快なので、クローズアップ現代+は番組として無くなるとイイですね、ホントに。
— 谷口功一 (@KoichiTaniguchi) November 17, 2017
さらに自身のブログで届いたメールを公開してしまう。
首都大学 都市教養学部 教授 谷口功一様
初めまして、私はNHKの「クローズアップ現代+」という番組ディレクターをしているXと申します。
まだ企画の段階ですが、いま“場末のスナック”について取材を進めています。というのも、昨今の新進気鋭の実業家やクリエイター達は、ビジネスのヒントととして、お酒やおつまみがあまり美味しくないにも関わらず足を運んでしまう場末のスナックの魅力に迫ろうという動きがチラホラと散見されます。中には、酔い潰れてしまうママさんの代わりに常連客が新規客の対応をするケースは、ある意味サービス過剰主義の現場ではあり得ない、客と店側のインタラクティブな関係性を見いだす人も現れています。
そんな、ビジネスの根底を覆す力を持つスナックの魅力を、ビジネスや文化的視線で取り上げる事が出来ないかと思い、研究グループを立ち上げていらっしゃる谷口様に智恵をお借りしたくご連絡した次第です。
例えばですが、来週の頭などご挨拶も兼ねて、谷口様のもとにお伺いさせて頂くことは出来ますでしょうか?
時間は谷口様のお手すきな時間で構いません。忙しい中、急な問い合わせになり失礼致しますが、何卒よろしくお願い致します。
谷口功一教授はまず正式名称は「首都大学東京」なのにNHK記者は間違えているとぴしゃり。そして記者がはじめから場末のスナックが美味しくないところだと見下して決めつけている点がおかしいと批判した。そもそも書籍には、「世間ではスナックを含む水商売が見下される傾向にあるが、誰でもできる仕事ではない。日本が誇る独自文化だ。反論の意味も込めて学術的研究の対象にしたい」という趣旨の主張がなされていた。
NHK記者は下調べを怠ったあまりに思いっきり地雷を踏んでしまったというわけだ。谷口功一教授は取材拒否するという旨の返信を行い、その後「クローズアップ現代+と揉めるのはこれで2回目」と明かした。そもそもテレビ局は非常に失礼な依頼を頻繁にしてくるのだという。
「書名も名前も出せないし、謝礼もゼロなのですがよろしくお願いします!」
「本の内容をまだ読んでいないので教えて下さい」
「テレビに出られるのになんで断るんですか!」
こうした過去の不快な出来事が積もりに積もってついに堪忍袋の緒が切れた。研究会を立ち上げるほどスナックを愛している人に「場末のスナックはお酒もおつまみも美味しくない。なぜ人気があるのか分からない。取材させて」と依頼するのはやはり失礼だろう。
さらに番組づくりの姿勢もおかしい。
視聴者目線で言えば最も問題なのは事前にストーリーをつくったうえで結論ありきの番組づくりをしようとしている点。場末のスナックが美味しくないなんてなぜ言い切れるのだろうか。記者の偏見が相当入っている。
Comments (8)