「あなたのスマホはウイルスに感染しています」という悪質広告に注意
netgeek 2016年7月17日
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あるTwitterユーザーがスマホでウェブサイトを見ていると怪しげな広告が表示された。
▼「スマホがウイルスに感染し、ブラウザが破損しています」というメッセージ。実際に使用しているスマホの機種が表示されており、広告を信用してしまいそうになる。
▼そして、ウイルスを取り除くため、「ShareCloud」というアプリをダウンロードするよう表示される。Googleのロゴを勝手に使って信頼性を誤認させようとしているのが厄介。
悪質広告の典型例だ。もしこのような画面が表示されても、絶対に指示に従ってはいけない。なお、このツイートに対し、自分も同じような広告が表示されたとのリプライが大量に寄せられた。目にした場合は、注意していただきたい。
どうやらアプリをダウンロードせずにいると、警告音が鳴ったりバイブレーションが作動したりするなど、巧妙なつくりになっているようだ。無視して、そのままダブを閉じることが推奨される。
ダウンロードさせようとしている「ShareCloud」とはどんなアプリなのか、調査してみた。
▼Google Play内のページ。31万人以上の人がダウンロードしたことになっている。
アプリの説明文は以下のようになっている。
ShareCloudを使用すれば、1クリックで家族や友達とアプリ、音楽、動画、画像、ファイルを共有できます。
ShareCloudでは次の方法でファイルを共有できます:
★Bluetooth
★ホットスポット(データ使用なし!インターネット不要!)
★Eメール
★Dropbox
★Google Drive
などhttps://play.google.com/store/apps/details?id=com.fw.appshare&hl=ja
説明文を見る限り、これはセキュリティやファイル修復とは全く関係のない「ファイル共有アプリ」だ。仮にアプリ提供者に悪意があった場合は個人情報が流出する危険性すらはらんでいる。現在は悪質な広告について批判するレビューが多く寄せられているが、アプリ提供者はそれを逆手にとるかのような文章を掲載している。
▼苦情のある人は、メールを送付するように促す文章。
個人情報(メールアドレスや氏名など)を収集しようという意図が透けて見えるので絶対にメールを送ってはいけない。レビューに寄せられた苦情には、怪しげな日本語でメールを送るよう促すリプライがつけられている。この悪質な広告を展開しているのは、国外の人物なのだろうか?
過去には、海外の代理店による暴走で「キングソフト」が信用を落とす事件もあった。
▼「警告!!!容量が不足しています。今すぐクリーンアップしましょう!」という表示。
この広告により、不要なファイルを削除するアプリのダウンロードページへ誘導される。アプリを提供していたキングソフトへは苦情が寄せられ、一部の海外代理店が暴走した末に不適切な広告が展開されてしまったと判明した。この時はアプリ自体に問題がなかったものの、企業イメージに少なからず傷がついた。
これは、広告戦略に失敗したケースだが、世の中には最初から悪意のあるソフトやアプリをダウンロードさせようという広告も多数存在する。
▼セキュリティソフトが作動したと誤認させるタイプの広告。安易にボタンを押し、誘導にのってはいけない。
▼システムのアップデートを促すフリをして、悪質なアプリをダウンロードさせようとする広告。ところどころ日本語のおかしなところがある。もちろん誘導にのってはいけない。
他にも、大企業のロゴや名前を勝手に使って騙そうとする巧妙な手口の広告や、悪質広告を非難するフリをして別の悪質アプリをダウンロードさせようとするものまであった。基本的に、突然何かをダウンロードさせようとする表示が出たときは、指示に従ってはいけない。
判別がつかない場合はメーカーに問い合わせてみるのも一つの方法だろう。繰り返しになるが、怪しい表示がポップアップされた場合、絶対指示に従ってはいけない。
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