西村ひろゆきが大胆予測「AbemaTVは失敗する。コスト面で本質的に無理」
netgeek 2017年1月29日
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久しぶりにテレビに登場した西村ひろゆき氏。
現在はフランス在住で頑張ってフランス語を勉強している最中。サーバー屋のジム・ワトキンスに乗っ取られた2ちゃんねるの管理権については法律に則って戦っているところだという。海外居住者との争いになるので長期戦になることは間違いない。
参考:ジム・ワトキンスが西村ひろゆきから2ちゃんねるの経営権を奪えた「ただ1つの理由」
さて、そんな西村ひろゆき氏にインターネットTV局について質問してみたところ、意外な見解が返ってきた。
「AbemaTVはコスト構造として本質的に無理」
ひろゆき氏は苦笑いしながら「えーと…あんまり言うとよくないと思うんですけど…」と言いつつも、「AbemaTVはそんなに伸びないと思んですよ」とバッサリ。この結論はコスト構造の分析から得られたものだという。
「本質的に無理なんですよ。インターネットって繋ぐときにサーバーが一人ひとりに情報を送っているんですよ。でもテレビって電波塔から電波を垂れ流しているだけで、勝手に受信するじゃないですか?だからテレビは一人あたりに情報を送るコストがめちゃくちゃ安いんですよ」
サイバーエージェントはAbemaTVにおいて、ネットで見られるTV局を目指しているようだが、コスト構造の実態はテレビ局とは似て非なるもの。やり方自体が間違っているというひろゆき氏の主張は続く。
「テレビは1千万人に送ろうと思ってもコストは変わらないけど、ネットって1千万人だと、じゃあサーバー100台買わないといけない。で、1千万人見ました。その後の100台どうするの?別にみんなずっと見続けるわけではない。サーバーの維持費かかるし…」
ではどうすればいいのか。ひろゆき氏は有料番組で攻めるべきだと言い切る。無料で推し進めるAbemaTVとは正反対の方針だ。
「特定のマニアックな人向けに月額1万円で番組をつくるなら分かる。例えば編み物が好きな人を集める番組とかだったら全然うまくいくんですよ。AbemaTVってみんなが面白いと思うものをつくろうとしているからテレビと完全にバッティングしているんですよ。それでコストで負ける」
テレビ局の将来については「テレビは最後まで残り続けると思いますよ」と予測。特にテレビ局は今後のネット進出が容易で、すでにコンテンツを抱えているのが強みだと分析する。
「テレビはネットに進出できるけど、ネットはテレビに進出できないんですよ。戦ったらどっちが有利かって言ったら、テレビに決まってるじゃないですか。テレビ局はテレビもやりつつ、マニアックな番組をネットで売ればいい。例えば、10年前の大阪のドラマが1,000円払ってでも見たいって人いるじゃないですか?でも全国の人は興味ないって状況。そういうのをネットで課金して売るっていうのをやれば儲かりますよ」
若者のテレビ離れが進み視聴率が下がる中、番組をネットで売るというのはテレビ局の新たな収益源になりそう。ひろゆき氏が提唱する戦略の一手は非常に興味深い。テレビという衰退期に入った市場から、ネットという成長期の市場に強みを持って参入せよということか。
AbemaTVについてはサイバーエージェントの大金が投じられているだけにその成否に注目が集まっている。
掲示板ビジネスやニコニコ動画の運営(ニワンゴ)で成功した西村ひろゆき氏の予言は当たるのだろうか。AbemaTVとしては判断が難しいところ。このまま無料で番組を流し続けても損益分岐点を超えることはないかもしれない。かと言ってここで大胆に有料に切り替えるというのも怖い。
サイバーエージェントのAbemaTVは…
— netgeek (@netgeek_0915) January 28, 2017
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