葬式で「お忙しい中」は「亡」が入っているからマナー違反!?納得できないという声
netgeek 2019年9月22日
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バナナマンが司会を務める番組。
異論の声が噴出しているのは「あなたの日本語大丈夫?笑われるニホン語」(テレビ東京)で「知らないと笑われる!?お葬式での正しい言葉」として出題されたもの。喪主から参列者への挨拶で、以下の表現は不正解だと紹介された。
「本日はお忙しい中、父のためにありがとうございます」
そしてお坊さんが披露した正解は「ご多用の中、父のためにありがとうございます」というもの。「忙」という漢字の中に「亡」という漢字が入っているので使うのは不謹慎と説明された。こういったものを「忌み言葉」というらしい。
しかし感謝の気持ちが伝われば良い場面でそこまで深く考える必要はないのではないだろうか?放送直後からネット上では「賛同できない」「そんなマナーは聞いたことがない」という意見が噴出。
国語辞典編纂者であり、三省堂国語辞典で編集委員を務める飯間浩明氏も同意しかねるとコメントした。
「お忙しい」「ご多忙」は「亡」を含むので忌みことばだという主張を目にしました。不勉強でそんな話は聞いたことがない。最近のトンデモマナーの類ではないかと疑っています。「お忙しい」がだめなら「望み」「忘れました」もだめだし、「荒井」さんは出禁になっちゃう。言い出した人は誰でしょうか。
— 飯間浩明 (@IIMA_Hiroaki) September 19, 2019
「忙しいという字は心を亡くす(から余裕を持て)」という教えはありますが、これは「信じる者は儲かる」などと同様の民間字源説で、忌みことばとは微妙に違います。ところが、それがトンデモルール化され、テレビで「喪主挨拶で、お忙しい・ご多忙はNG」などと放送されるに至ったということでしょう。
— 飯間浩明 (@IIMA_Hiroaki) September 19, 2019
「荒井さんが出禁になる」というのは面白い見解。やはり言葉のプロでもこのルールには違和感があるようだ。
マナーとは本来他人を不快にさせないためにあるものなのに、最近ではなぜかマナー自体が人を不快にすることが多い。その理由にはマナー講師が商売のために新たなマナーを広めようとしているからと指摘されることもある。
念のためにnetgeekではアンケートを実施中。同意する人が少なければ気にせず使ってもいいように思える。
お坊さん「葬式で『お忙しい中』と言われると『亡』が入っているからマナー違反」https://t.co/qV7TwKImvC
— netgeek (@netgeek_media) September 21, 2019
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