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ヤマハがJASRACと戦うために署名活動を開始。「レジで全員に声掛けして本気だった」

netgeek 2017年5月18日
 

音楽教室での演奏は聴衆に聞かせることに該当するのかどうか。JASRACが著作権使用料の徴収を2018年1月から開始するのに対抗して、ヤマハらが署名活動や訴訟の動きを見せている。

「ヤマハに行ったら署名活動をしていた。レジでも全員に声掛けして本気だった」

出典:https://twitter.com/bunisuke/status/864328664111919105

署名活動を主導しているのはヤマハや河合楽器、開進堂楽器、島村楽器らが結成した「音楽教育を守る会」。JASRACの新たな動きは音楽文化の促進を阻害するとして猛烈に反発している。

参考:【朗報】JASRACが訴えられることに。ヤマハ、河合楽器、島村楽器らがタッグを組んで訴訟団体を結成

これまで著作権使用料は、主に子供たちを対象とする音楽教室では発生しないとみられてきた。先生がお手本として子供に演奏してみせてもそれは聴衆向けの演奏ではないと解釈できるからだ。

しかし、JASRACは急に「それも聴衆向けの演奏だ」と言い始めた。新たな収益源を確保するため、グレーゾーンを攻めたのだ。誰もが白に見えるものでも少しでも黒色が混じって灰色になっていたらあとは裁判で決めるしかない。

ヤマハ軍団の戦略は2つ。

(1)署名活動で文化庁を動かせる。

音楽教育を守る会は署名サイトchange.orgで「JASRACは音楽教育の現場から演奏著作権料を徴収しないでください!音楽文化を守るために。」と題した活動を展開中。15,000人の賛同者を目標に設定し、現時点で13,526人の署名が集まっている。

狙いは、文化庁を動かしてJASRACに対し使用料規程案取り下げの指導をさせることにある。文化庁長官は世間の声を気にしないわけではないので、大規模な署名活動は大きな意味をもつ。

傲慢なJASRACも文化庁長官には逆らえまい。

(2)先にJASRACを訴える。

ヤマハは5月30日に行われる総会でJASRACを訴えるかどうか決める予定。これは支払いの義務がないことを確認する訴訟で、JASRACから訴えられる前に裁判所からお墨付きを貰っておくという作戦だ。

※音楽教育を守る会は訴訟の原告となることはできないので所属各社が原告となる。

もし訴えるなら7月を目処とし、早急に取り組む。

仮に音楽教室が著作権使用料を支払わなければならないとなれば、会費があがり、しわ寄せは家計にくる。

懐を肥やすのはJASRAC。JASRACの大橋理事は徴収する根拠について「作者にリスペクトを」と主張したが、一方で宇多田ヒカルは「私の曲は無料で使ってほしい」とコメントしている。

この他、反JASRAC派のアーティストは多数。作者ですら望まない徴収に手を染めるのは強欲なJASRACが得をしたいだけではないか。

JASRACがカスラックと呼ばれるのにはそれなりの理由がある。

あわせて読みたい:JASRACがやっていることを農業に例えてみた

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