電通の鬼十則は誤解されていることが判明。鬼十則の作者「広告の仕事は頭脳作業だから休養大事!睡眠とろうね!」
netgeek 2016年11月21日
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しかしながら、鬼十則の作者は実は「休むことこそが大事」とも言っている。
電通の第四代社長、吉田秀雄氏の言葉をみてみよう。
吉田秀雄社長は昭和26年に鬼十則をつくった人物で、「広告の鬼」と呼ばれていた。鬼十則は社員手帳「Dennote」に掲載され、今もなお引き継がれている。ただ長い歴史の中で鬼十則はいつの間にか「死ぬほど働け」という端的なメッセージとして誤解されるようになった。
これは吉田秀雄社長が意図するところとは全く違うもので、真実を知った人たちからは「そもそも鬼十則は廃止しなくてもいい」「最後に付け加えて11則にすればいいのでは?」という声が上がり始めている。
▼鬼十則。特に誤解されたのは五番目。
吉田秀雄社長によれば、広告の仕事は極めて高い創造性を発揮する必要があるので、頭を働かせるためにしっかりと健康状態を整えておくことが大事だという。もともと電通では休むことも十分な睡眠をとることも推奨されていた。
それがいつの間にか睡眠時間を削ってまで仕事をする非効率的な働き方が蔓延し始めたのだ。これは当初、吉田秀雄社長が理想とした働き方とは全く異なるということは明らかであろう。
鬼十則の真意を理解しないまま廃止を決めた経営陣はやはりおかしいと言わざるをえない。
単に世間に向けてインチキパフォーマンスをしても何も改善しない。仕事に高いレベルを求める鬼十則は絶対的な悪というわけではなく、むしろ理想とすべきものだ。それが吉田秀雄社長の意図が正しく理解されないまま廃止が決められてしまった。
今や社員にまでDisられる電通。
残業時間を短く申請させ、不祥事の隠蔽を図っていたのは悪質だ。また近年は電通の支配力が低下したことで数々の悪事が明るみに出始めている。
▼オリンピックの不正招致事件では電通が仲介役を引き受けたと報じられていた。海外では「Dentsu」として名指しで報道されている。
▼しかし日本のテレビ局は電通は関わっていないものとして報道した。これはおかしい。
五輪エンブレムでインチキな選考をしていたのも電通関係者が関わっていた。利権が絡むところに電通あり。広告の頭脳作業は今やコネ仕事に変質した。通りでパクリエイターが暗躍するわけだ。電通は今こそ原点に帰り、吉田秀雄社長の言葉を噛みしめる必要がある。
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