レバノンにある戦車をコンクリートで固めた記念碑。メッセージ性の強いアートとして圧倒的な存在感を誇る
netgeek 2016年9月14日
|
レバノンには戦車をコンクリートで固めたとても変わった記念碑が存在する。内戦終結のメモリアルとして1995年に建てられた。モニュメントの名前は「The Hope for Peace」。
参考:‘Hope for Peace’ Monument in Yarze, Lebanon
平和への希望が戦車で作られている。今まで払われてきた犠牲の大きさを感じずにはいられない。
▼大砲がいくつも空に向かって飛び出している。
▼コンクリートで固められて動かない戦車からは荒廃感が漂う。非常に感慨深い。
▼78台の戦車が30メートルにわたり積み上げられている。
▼間近で見るとすごい迫力だ。
▼The Hope for Peaceには戦車が作られた本来の目的を根絶するという願いが込められている。
▼このモニュメントがレバノン政府によって採用されたのはレバノン軍誕生から50周年記念となる年だった。
▼モニュメントの重さは約5,000トン。
The Hope for Peaceはフランスの彫刻家アルマン・フェルナンデスさんの作品。もともとフェルナンデスさんは、同じ物をアメリカで作ろうとしていたが費用の関係で断念、その後はフランス、イスラエルと交渉するも断られ、最終的にレバノンの内戦終結のモニュメントとして採用された。
アルマン・フェルデナンドさんは使われなくなったものや廃棄物を集積させて芸術作品に変えることを自身の作風としている。そこには現代社会への痛切な批判が含まれているのだ。