地震時に瓦を落ちやすくして倒壊を防ぐ、400年前の熊本城設計技術がすごい
netgeek 2016年4月18日
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熊本地震で被害を受けた熊本城の建設技術が注目されている。地震の際の衝撃で瓦が落ちてしまったと報道されているが、実はこれはわざと屋根瓦を落ちやすくしておいて建物の倒壊を防ぐための設計だというのだ。
熊本城は1604年に加藤清正が当時の最先端技術を駆使して設計させた。地震があまり起きないと言われていた九州地方で400年も前に大型地震を想定した鋭い危機管理意識と高い建設技術には脱帽する。
▼倒壊を免れた熊本城。
▼こちらも、もし石垣の角積みを頑丈にしていなければ倒壊していた。
▼崩れ落ちた石垣が地震の大きさを物語る。
▼崩れ落ちた石垣の一部は隣接する熊本大神宮内の建物の屋根を突き破った。すさまじい光景だ。
▼残念ながら、国の重要文化財に指定されていた「東十八間櫓」と「北十八間櫓」は倒壊してしまった。
重要文化財である2つの櫓が倒壊してしまうほどの被害が出ている中で、熊本城が倒壊せずに済んだのは奇跡のようだ。角積み一本で辛うじてつなぎ止めている姿は何とも痛ましいが、こんな状態になっても崩れ落ちないことに当時の建築技術の高さが窺える。建設当時から大型地震の危険性を視野に入れていた加藤清正の名君ぶりが発揮された結果と言えよう。
今回、熊本城が倒壊を免れたという事実は被災者の心を照らす光になるだろう。早く元通りの姿に復旧して復興のシンボルとなってくれると良いのだが。
▼震災前の熊本城。早く元の姿に戻れることを切に願っている。
熊本城の復旧には数年から数十年単位の時間が必要だとされている。また、熊本城は震災前から一口城主として城復旧のための資金を募っていた。詳細をご覧になりたい方は熊本城公式HPからご確認頂きたい。
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