「俺の家を壊したら不敬罪」 立ち退きを迫られた上海の男性、習近平のポスターでバリアをつくって強制解体を免れる
netgeek 2016年3月29日
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上海市在住の飲食店経営の男性が当局から建物の取り壊しと撤退を命じられたところ、習近平国家主席のポスターを家の外壁に貼りまくって不敬罪を狙い、強制取り壊しを免れるという珍事件が起きた。
参考:‘Nail house’ fights demolition by covering walls with Xi Jinping posters
これが権力に賢く対抗した家の様子だ。
この建物はもともと建築基準に則らない違法建築として取り壊しが命じられ、一時は強制的に取り壊すためにブルドーザーまで用意された。しかし家の主は一歩も譲らず、当局がプレッシャーを高めてくる中でついに最後の手に出たのだ。
男性の狙いは、家を取り壊した人物が習近平国家主席のポスターを破って不敬罪になると威嚇すること。
まだ法整備が未発達で権力に逆らうとろくなことにならない中国。工事担当者はもしものことを考えて誰もがブルドーザーを操作するのを拒否するだろう。かなりの手間をかけた「ポスター貼りまくり作戦」は確かな効果があったのだ。
この家は一夜にして一躍有名になり、野次馬が見に来るようになった。
飲食店としては宣伝効果もあって一石二鳥といったところか。ここまで計算してやったのだとしたら相当な策士だ。すでに地元メディアのみならず欧米のメディアもこの珍事件を報じており、莫大な宣伝効果を生んでいる。
いつもの飲食店が突然顔だらけになって猫もびっくりかもしれない。
当局はすでに騒ぎが世界中に広がっているのを警戒し、強硬突破は諦めたうえで再度男性と冷静に話し合う場を設ける予定。それにしてもこの作戦、日本もいざというときに使えそうな気がする。覚えておこう。
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