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客「スーパーなんだから正月に休むな」 取締役「しっかり休んでこそ良い仕事ができるのです」←素晴らしい会社だと話題に

netgeek 2016年1月15日
 

「ブラック企業」という呼び名ができてから、ありとあらゆる会社がブラックと呼ばれるようになり、今やどこがホワイトなのかわからなくなってしまった。そもそも雇われの身で働くということは辛く苦しいものだ。景気がいいときならまだしも、好景気とはいえない昨今、どの会社で働こうとも苦しい思いをするのが実情なのではないだろうか。

そして、とりわけ付加価値がつけにくく価格競争が起こりやすい量販店は従業員を安い給料で酷使することが競争力の源泉になっているとも言われている。だから量販店はどうしても労働条件が悪くなりがちなのだ。

だが、Twitterユーザー「@ayumu4」さんはスーパーの店内に貼られた「お客様の声」にて、経営者が従業員のことをよく考えている素晴らしい回答を目にしたと画像を添付してツイートした。

management_rest (1)

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手書きで丁寧に説明されており、それだけで人柄が伝わってくるようだ。内容を要約すると以下の三点。

・スーパーマーケットは正月も営業するのが当たり前になっているが、当店では三が日は休みにする。

・従業員が皆一斉に休み、家族と過ごすことでエネルギーを充電する。また、取引先にもゆっくりとした正月を過ごして欲しい。

・顧客に向けては年末と休み明けに品揃えを頑張ることで不便をかけないようにしている。休みをとることが大事なのだと理解してほしいという思いもある。

ツイートではこれがどこのスーパーなのかは明かされていないが、実に素晴らしい経営方針を持つ会社であることが伝わってくる。決して過剰サービスに陥ることなく、従業員をうまく休ませる姿勢は周囲の経営者も見習うべきではないか。本来、経営というものは頭を使って力の入れどころを見抜き、要領よく仕事をこなしていくものだが、日本の経営者は総じて総当りの精神論に偏りがちで合理性にかけることが多い。

その傾向は、G7(主要先進7カ国)において、日本の労働生産性が1994年から19年連続で最下位になっている事実が明白に証明している。

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かつてジャパン・アズ・ナンバーワンと海外から絶賛された日本型経営も今では全否定の対象になりつつある。日本企業でグローバルに戦えている会社が異常に少ないことがその証左であろう。海に閉ざされたガラパゴスで過当競争を繰り広げた結果、日本企業はすっかり頭を使って要領よくやることを忘れてしまった。

少子高齢化で労働力が減る中で、日本が国際競争力を保つためには生産性を上げるしかない。

management_japan

女性のさらなる活用、移民の受け入れも重要な選択肢として議論される中、最も解決しなければならないのは低い生産性だ。給料は年功序列ではなく実力主義で決めるべきであり、時間ではなく出した仕事の成果で図るべきだ。お笑い芸人であり、同時にITベンチャー企業「テラスカイ」の役員でもある厚切りジェイソンは、「ダラダラと仕事をした人がご褒美で残業代がもらえる日本企業はおかしい」とぶった斬ったことがある。

参考: 厚切りジェイソン「仕事を効率悪くやる人にご褒美をあげる残業制度がある限り日本企業はグローバルで勝てない」←正論すぎると話題に

指摘されてみればその通りで、いまだにこんな制度がまかりとおっていること自体が異常としかいいようがない。しかしながら、そもそもきちんと仕事の成果を図ることができる人事システムが整っている会社は驚くほど少ない。未だに実質的な年功序列がまかり通り、とにかく休むことは悪いことと反射的に捉えてしまう日本人の固定観念はもうしばらくは消えないだろう。

もはや一種の洗脳状態にかかっていると言っても過言ではない。冒頭で紹介した取締役の方針は素晴らしく先進的で英断と呼ぶべきものだ。過剰サービスを要求してくる消費者には従業員を守るために毅然とした態度で立ち向かうのが正しい経営のあり方だ。

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