トークアプリの755がサイバーエージェントに25億3000万円も借金していることが判明
netgeek 2015年11月23日
|
ホリエモンとサイバーエージェントの藤田晋社長がタッグを組んでつくった755。
IT界隈では夢のようなタッグだと大変話題になり、多くの人がその動向に注目していた。755は芸能人とも話せるのをウリに若者をターゲットにしてプロモーションを展開。しかし、一部では「Twitterと変わらないただの二の舞い」「もっと差別化しないと厳しい」という指摘も寄せられていた。
そして少なからず財務状態は健全とはいえない状況でまだまだ黒字化は厳しく、大胆な転換を余儀なくされたのであった。社長が変わったのは一つの大きな節目といえよう。
参考:堀江貴文とサイバーエージェントがつくった755、20億円の投資が失敗に終わり社長交代
さて、そんな755についてサイバーエージェントが開示した資料に驚くべき数字が載っているのを見つけた。なんと貸付金が25億3000万円もあるというのだ。
サイバーエージェントは現在7gogoの株式を51%所有しており、子会社化しているようだ。残りの出資分は堀江貴文氏が経営するSNS株式会社のはずだ。果たしてこの貸付はきちんと回収できるのだろうか。もっと段階を経てお金を投じていけばよかったのに一気に派手にやりすぎたのではないだろうか。
サイバーエージェントのIR掲示板では2月に、この貸付を懸念する声があがっていた。
Q1、7gogoについて
これまでの投資額(赤字)は10億円程度。今後の追加投資分を含めると数十億円になると予想されます。資本金の額から親会社が資金を貸付供与しているものと思われますが、それは全額CA側の負担ではないかと推測しています。その貸付金に対して何か条件は付いているのでしょうか?
マネタイズ出来ず回収不能となった場合の損失負担割合や収益化の目途がつき成長軌道に乗った場合増資する事になると思われますが、巨額貸付分を考慮した条件配分・引受単価の設定等当然あってしかるべきではないでしょうか?それが無かったかのようなこれまでの出資比率維持では、美味しい所どり・利益供与と言われかねません。
関連当事者が堀江貴文氏という事もあり、7gogoについては一点の曇りもない透明性のある経営・資本政策を求めます。
株主からすればリターンの大きい出資ならともかく、ハイリスクローリターンの貸付は心配になるのは当然であろう。これに対して、サイバーエージェント側は「7gogoについては2015年9月期第1四半期は約5億円の赤字で、貸付については市場金利を勘案して金利を決めていると回答した。サイバーエージェントとしてはAmebaに続くメディアをつくるべく、755を育てていきたい考えのようだ。
ビジネスとは厳しいもので必ずしも大物が始めたからといって成功するわけではない。
直近では藤田晋社長が他業界の大物と協力して始めたファッション誌が大コケして身売りするという事件もあった。あまりメディアでは報じられなかったので知っている人は少ないだろう。
参考:秋元康・松浦勝人・見城徹・藤田晋のドリームチームが新設した株式会社gift、3億4200万円の赤字を出して身売りしていた
ソーシャルはTwitterやFacebook、Instagram、LINEをはじめとしてもう飽和状態にあるとも見られている。そこに755が飛び込んでもよほど違う価値を提供しない限りは厳しいのではないか。あのGoogleでさえGoogle+で大失敗して流行らせることはできなかった。偶然にも広告塔に使ったのはAKB48グループで同じで契約が切れて宣伝量が減った後は、結局は一部のオタクしか残らなかったという意見もある。
755の命運はとりわけTwitterと差別化を図る機能面にある。
ホリエモンと藤田晋社長の頭の中にはまだ世に明かしていない秘策があるのだろうか。それとも…。755の今後の成長に注目していきたい。
Comments (1)