幼稚園児が書きたかった「鎧武」の字。書道家はあのときの園児に届くようにと筆を握った
netgeek 2016年2月22日
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37歳の書道家の女性が新聞に投稿した話が実にかっこよく、また感動的であるとネット上を騒がせている。凛とした心意気が伝わってくるエピソードをお伝えしたい。
事の始まりは都内であった書き初めイベント。書道家の女性は幼稚園児から「がいむを書きたい」とリクエストを受ける。しかし、「がいむ」とは一体…。
結局「がいむ」がどのようなものでどのような漢字なのか分からないので、園児には諦めてもらい次のリクエスト「象」を一緒に書き上げた。そして数日後、女性は新聞のテレビ欄で「仮面ライダー鎧武」の文字を見つけ、全てを察する。あのとき園児がリクエストしたのはこれだったのか。
園児のワクワクとした気持ちを裏切ったと感じた女性はその後、書道展に1枚の作品を応募した。もう園児が目にすることもないだろう…。しかし、せめてものお詫びの気持ちだ。書道展でお披露目された鎧武の文字はひときわ力強い存在感をみせていた。
そしてその作品は事情を知った女性が撮影し、写真をアップしてくれていた。
※撮影にあたっては東京美術倶楽部の許可を得ているのでご安心を。
渡邊玲子という名前が一致しているのでこれで間違いない。この鎧武という作品には確かなストーリーがあり、人々の心を動かす力をもっている。義理堅い書家の渡邊先生はきっと人柄も素晴らしい方なのだろう。
ちなみに仮面ライダー鎧武はこちら。園児が書きたいと言ったのも納得のかっこ良さだ。
あのとき「がいむと書きたい」と言った園児は渡邊先生の作品を目にすることはあるのだろうか。イベントでは側に両親もいたというから、両親がこの記事を目にし子供に教えてあげることを願いたい。鎧武はかっこよく書き上がった。