【流出】外国人実習生を奴隷として雇うことをオススメするFAXが届いている実態
netgeek 2016年1月8日
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世界中から「奴隷制度」と批判されている日本の外国人技能実習制度について、信じられない内容のファックスが流出して波紋を呼んでいる。
それがこちら。一見すると外国人実習生の雇用を宣伝するもので問題はなさそうだが、細かな文章を読めば酷い内容が書かれていることが分かる。
まず、給与に関して「給与は最低賃金が可能」と実習生は最低賃金で働かせてもいいと捉えられてもおかしくない記述がある。最低賃金の例の記載から分かるように、このFAXはどうやら北関東地方の企業に送られているようだ。そして、最後に、企業が実習生を雇った場合の「特典」とでも言いたいのか「実習生は基本仕事を休まない」「残業、休日出勤を喜んでする」などと書かれている。
果たして、実習生は自発的にこのような働き方をしているのだろうか。先日、テレビの取材でとある外国人労働者は次のように語っていた。
日本人ですら休みたくても休ませてもらえないことが多い日本の企業で、外国人が「休めるけど休まない」なんてことはありえないのだ。例のファックスの文言はあまりにも都合よく書かれているように感じてしまう。また「残業や休日出勤を喜んでする」という部分にも疑問が残る。確かに、一部の実習生は母国の家族に仕送りをするために多く働きたいと思っているだろう。
▼しかし、実習生が失踪するケースの多くは「賃金への不満」が原因。そもそも低い賃金で働かされている実習生は、生計を立てるために仕方なく残業や休日出勤をしているだけなのだ。
そして、「職場を変えられない」という制度上の欠点もあり、会社から残業や休日出勤の指示があれば従わざるを得ない。とても「喜んで」と表現してよいものではないのだ。
こうした技能実習制度の問題は何年も前から取り沙汰されてきたが、改善は一向に見られない。
▼むしろ、実習生の労働環境は悪化する一方で、失踪するケースが激増している。
▼その結果、増えてしまったのが実習生の不法就労だ。
外国人労働者を受け入れるべきかという議論はさて置き、技能実習制度を見る限りではそもそも受け入れる準備すら出来ていないように思われる。このまま受け入れ続ければ国際社会から批判を浴びるだけだ。政府には問題解決にしっかりと取り組んでもらいたい。