そっくりすぎて訴えられたタイのコーヒー屋台「スターバン」、スターバックスから新しいロゴをプレゼントしてもらってご満悦
netgeek 2015年8月2日
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大手コーヒーチェーン店「スターバックス」の商標権を侵害したとして訴えられたタイ・バンコクの屋台「スターバン」がスターバックスと和解したうえ素敵なプレゼントまで受け取っていたことが分かった。
まずはこちらのそっくりなロゴをご覧頂きたい。
左が本家スターバックスのロゴ(旧バージョン)で右がタイのコーヒー屋台「スターバン」のロゴだ。中央の人魚のキャラクターこそファンキーなおじさんに変えられているが、色使い、形は同じで誰がどう見ても完全にアウト。
だが、屋台の店主であるマスレイさんは「友人につくってもらったロゴでパクリではない。アイデア元はイスラムにインスパイアされたもの」と主張していた。
このスタバVSスターバンの争いは世界中のマスメディアが取り上げ、スターバンは一躍世界に名だたる有名店に。
ロゴのふざけたパロディ具合が面白いと評判を呼び、「スターバンに行ってみたい」「応援したい」「こういうの好き」「美味しいらしい」と世論が味方についた。ブランドイメージを守りたいスタバ側は訴訟においても強硬な手段に出ず、和解に済ませたかったようだ。
交渉は最終的に店名を「バンスター」に変え、ロゴの色と形を改変することで決着がついた。しかし、店主にインタビューを申し込んだところ衝撃の事実が発覚。なんと新しいロゴデザインと看板の作成はスタバが請け負ったというのだ。
訴訟にまで発展したライバル店にもホスピタリティを提供するとはなんて懐の深い企業なんだ。新しいロゴは円形から九角形に変わっており、メインカラーが深めの緑色、文字が黄色になっている。写真に映っている時点では「スターバン」のままだが、マスレイさんの誕生日に「バンスター」に変更する予定だという。
ANNニュースによる公式動画もご覧あれ。
0:11で高い位置からコーヒを入れているところが見もの。パフォーマンスにもこだわっているようだ。
こうして見てみると、元のロゴよりずっとかっこよくなった気がする。
訴えられたときは絶体絶命だったスターバンは知名度があがったおかげで地元はもとより外国人のお客さんが急増した。マスレイさんがこうなることを計算してリスクをとったのだとすれば相当の策士だ。