一橋大学の楠木建教授が「経営学は役立つのかどうか」を解説したところ堀江貴文が「文章が意味不明」とバッサリ
netgeek 2014年9月30日
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因縁の対決
実はこの2人、以前ホリエモンが提唱したセブンイレブンのコンビニ居酒屋の是非をめぐって戦争状態になったことがある。ホリエモンのアイデアに対して楠木建教授が「これはビジネスモデルではない」と真っ向から否定し、さらに同じく一橋大学で授業を教えている佐山展生教授も「こういうのは固有名詞をださないほうがいい」と参戦。詳しくはnetgeekの以下の記事を参照されたい。
http://netgeek.biz/archives/17794
そんな過去があるだけにホリエモンは今回の楠木建教授の記事が目に留まったのだろう。記事内容も以前からずっと議論されているが答えが見えない「経営学は役に立つのかどうか」でかなり面白そう。ただ、コラムの内容はというと、ホリエモンが指摘したように本当に何が言いたいのか分かりにくく、理解が難解なものであった。
意味がわからない
実際に楠木建教授の文章を読んでみると、もう冒頭からよく分からない。とりあえず冒頭箇所を抜粋するので以下を読んでみて欲しい。
今回は、「なぜ学者が実務家とやり取りすることに意義があるか」について説明していきましょう。 最初に下図をご覧ください。
理屈(論理)と理屈でないものの比率は一緒です。8割は理屈では説明がつかないにしても、ビジネスのもろもろのうち2割は、やはり何らかの理屈で動いているわけです。「ここまでは理屈だけれども、ここから先は理屈じゃない」というように、左から右へと考えてみてください。すると、「理屈じゃないから、理屈が大切」という逆説が浮かび上がってきます。
理屈は20%、理屈でないものは80%と図示しておきながら、なぜ「理屈と理屈でないものの比率は一緒」と書かれているのか。さらに、左から右へと見ると「理屈は20%にすぎないから理屈以外が大事」という解釈になるのでは?この後に続く文章もさっぱり意味不明で複雑な論理が続き、解読に困ってしまう。経営の世界ってもっとシンプルなはずなのに…。
ホリエモン登場
このコラムに対して登場が期待されていたホリエモンはNEWSWIRESPICK内にて改めて前回のコンビニ居酒屋論争のときに発した「学者は頭でっかち」という主張を残した。
さらにTwitterでもこんなふうにツイート。
俺馬鹿なのかなあ。何が言いたいのか簡潔に教えてよ RT @hirokikawakami: いや、でもこの楠木さんのは理解できたけどなぁ。他の学者は現実的に使えないようなこと難しく言ってるけどRT @takapon_jp: http://t.co/2UT6hmGTtT
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) 2014, 9月 29
なお佐山展生教授は当たり障りのない中立の意見を発信。
登場人物みんなが大物だが、一体誰が正しいのか。
堀江支持が圧勝
さてNEWSPICKSでは賛否両論あったのだが、断トツでGood投票を得たのは上記で紹介したホリエモンのコメントであった。他には「前回のコラムもよく分からなかったし、今回も意味不明」、「理解できない」、「中身がない」などと、そもそも経営学が役立つかどうかという論点を議論する以前の問題だと痛烈に批判された。
唯一評価された「経営に成功する法則はないけれども、論理はある」という一節は沼上幹教授の言葉。時間とともにどんどん増えていくマイナス意見に対して楠木教授は「あと1回あるので最後まで読んで欲しい」とコメントを残した。
さてここまで書いて気づいたが、もしかして今回の意味不明な文章は楠木教授が著書「ストーリーとしての競争戦略」で語っていた「一見不合理に見えるキラーパス」なのではないか。味方が誰もいないところに出されるパスはその瞬間では間違った意思決定のように見えるが、後から周りが追いついて成り立つという論理。第三回目のコラムでは、「実は炎上マーケティングのためにわざと意味不明なことを書いてみました」とか、「…というふうに従来の学者は屁理屈をこねくり回して語っていました」などと大どんでん返しがあることを期待したい。