通りがかる人に握手を求める犬スペックは里親募集中
netgeek 2020年4月12日
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顔を見つめながら隙間から前足を伸ばす。
非営利組織「The Bullock County Humane Society」のディザレイ・ミラクル・ウィルダー氏は外部からの寄付によって動物のためのシェルターを運営している。ここで一時的に世話をしながら里親になってくれる人を探すというわけだ。
「スペックは2歳で、前の飼い主によりシェルターに入ることを余儀なくされました。2018年からシェルターにおり、1年半になります」
黒い体に白い靴下を穿いたような柄が特徴のスペックはやけに人懐っこい犬で、通りがかる人がいると前足を伸ばしてコミュニケーションを取ろうとする。普通なら自分の縄張りに怪しい侵入者が現れたと考えそうなものだが、どうやら番犬と正反対な性格をしているらしい。
「人間が大好きみたいです。肉球を差し出し、握手します。特にお腹を撫でられるのがお気に入りです」
こんなに愛くるしい犬なのにまだ里親が決まっていないのは厳しい現実だ。
「とても素晴らしいスペックがシェルターの中で見過ごされ、忘れられていくのが信じられません」
そこでディザレイ・ミラクル・ウィルダー氏はシェルターを訪れることのない人にもスペックの可愛さを知ってもらおうとFacebookに動画を投稿することを思いついた。
目論見は大当たり。とてもほんわかする動画だと絶賛され、里親になりたいという人が複数現れた。さらに何人かは残念ながら犬が飼えない状況と説明したうえで、シェルターにドッグフードや首輪などを寄付してくれた。
そしてついに里親が決まる。ニューヨークで26エーカーの農場を持つマイクさんがスペックの親となることに決まった。ただ、The Bullock County Humane Societyはユニオン・スプリングスというのどかな町にあり、都心部までの移動はそう簡単ではない。
困っていたところ、輸送についてはちょうどスペックを保護した保護団体がニューヨークを拠点にしているということで協力してくれることになった。こうして幸せを勝ち取ったスペック。これから農場で元気に走り回って楽しい日々を過ごすだろう。