耳のない猫が愛情を取り戻すまで
netgeek 2019年4月27日
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親から愛情を注がれなかった子猫も、その後の接し方次第で愛情というものを知ることができる。一匹の野良猫の話をお届けしたい。
まだ多くの愛情を必要とする3ヶ月の猫はある日シリコンバレーにやってきた。
猫は耳と尻尾を失っており、保護シェルターのスタッフとボランティアは話し合って目一杯の愛情を注ぐことに決めた。その猫はメスでカルマという名前がつけられた。
元は野良猫として見つかり、地域のシェルターに移送されたのだが、その後ヒューマンソサイエティ・シリコンバレーが引き受けることに。
カルマは人間のことを信頼しておらず、怯えているようだった。
「傷はすでに癒えていたのですが、猫は何事にも恐怖心をもっていました。特に人間に対してです」
ヒューマンソサイエティ・シリコンバレーで広報を務めるミシェル・ニコルソンは語った。
ボランティアスタッフのカーラ・バーチはカルマが酷い環境にあったことを知り、なんとか力になりたいと考えた。
「私の友人がカルマには耳が必要だというので編み物をしてピンクの耳を作ってみました」
それだけではない。カーラ・バーチは器用にもネズミのおもちゃやベッドまで作ってしまったのだ。
手作りの贈り物に対し、カルマは強い好奇心を抱いたようだった。ベッドのにおいを丁寧に嗅ぎ、毎日ネズミのおもちゃで遊ぶようになった。
時間とともに愛情が伝わったようで、カルマは態度を軟化させていく。
「数週間を過ごすうちに殻を破ることができました」
その後、シェルターを訪れた若い女性がカルマを正式に引き取った。こうしてカルマは人間の愛情を受け止め、自分の永遠の家と家族を手に入れたのであった。耳と尻尾がなくとも力強く生きていくだろう。