北朝鮮がトランプ大統領に反論「制裁の全面解除は求めていない」
netgeek 2019年3月1日
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交渉決裂に終わった米朝首脳会談で北朝鮮が異例の記者会見を開いた。よほど伝えたいことがあるに違いないと思ったら、トランプ大統領の説明に異論を唱える内容だった。
「制裁の全面解除は求めていない」
まずはトランプ大統領の説明から。「北朝鮮は全ての制裁解除を求めた。が、それは飲めなかった」と語った。
だが北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相によるこれは事実無根であり、要求したのは制裁の一部解除のみとのこと。
ポイントは「先に」というところ。あくまで核廃棄は制裁解除の後にするつもりなのだ。
北朝鮮の会見を見ているとどうでもいいところにこだわっているという印象を受ける。本当に核を放棄するつもりがあるのなら、核施設を廃棄してからの制裁解除でもいいはず。ところが、最後まで切り札をとっておこうとするのはまだ交渉の材料にしたいからだろう。
北朝鮮の崔外務次官はトランプ大統領の交渉に失望したと感想を語る。
悪いのは金正恩なのに何を寝ぼけたことを言っているのか。世界平和を実現するためには北朝鮮に核を放棄させることが必要不可欠であり、トランプ大統領がここで譲歩するわけにはいかない。
結局、北朝鮮は経済制裁に苦しんでいるから条件を小出しにして解除させたい狙いなのだろう。それが「核を放棄する方向で努力する」「核施設を廃棄する」などという逃げ道があるずるい表現に表れている。後になって「努力したがやっぱり無理だった」「核施設は廃棄したがまた新たに作った」などと言われたらたまったものではない。
もっとも、喜ばしいのは「経済制裁が効いている」ということが分かった点だ。このまま圧力を維持し続ければ金正恩が降参するのは時間の問題。向こうから話があると言ってくるまで放っておけばいいだろう。
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