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職場のヒゲ禁止でマイナス評価は人権侵害。大阪地裁の判決に賛否両論

netgeek 2019年1月17日
 

大阪市市営地下鉄の運転士2人が、ヒゲを剃らなかったことで人事評価が下がったのは不当だとして訴訟を起こした件について、大阪地裁は人格的利益を侵害するものとして44万円の支払いを命じた。

身だしなみルールとして橋下徹市長(当時)が定めた。

会見を開いたのは運転士の河野英司さん。見ての通り口ヒゲと顎ヒゲを生やしているが、これが問題視された。

※当時もこの長さだったかは不明

もともと橋下徹市長の支配下にあった大阪市交通局は身だしなみのルールとしてヒゲを禁止するルールを設け、これに従わない者は人事評価をマイナス評価とした。

このマイナス評価について、河野英司さんは人権侵害で不当なものだと訴訟を起こした。普通の人なら職場のルールに素直に従うと思うのだが…。

結局、大阪地検は主張を認めた。ただ、これは「職場のヒゲ禁止ルールが違法」というわけではなく「ヒゲ禁止で人事評価を減点するのが違法」という趣旨だと思われる。

しかしネット上ではこの判決に賛否両論が飛び交っている。バス運転手という接客も含まれる仕事だけに身だしなみを整えるルールは必要ではないか。整えられた短いヒゲならまだ不快感はないかもしれないが、線引きは難しく、まとめて「ヒゲ禁止」とするほうが分かりやすいのもまた事実だ。

なお、市営地下鉄は2018年4月に民営化された際にヒゲ禁止のルールがなくなり、運転士2人は現在はヒゲを生やして勤務している。

もしかすると今回の判決は今後、一般企業や学校にも影響を与えるかもしれない。面倒なことになる前に身だしなみに関するルールを見直すという組織は少なくないはずだ。

一方で吉村市長は控訴すると宣言。

当時の大阪市は公務員の規律が取れておらず、橋下徹市長が厳しい引き締めに踏み切ったというのは有名な話。身だしなみルールもその一環で市民のために設けられたのだから正当性はある。

果たしてヒゲがアウトなのかどうかは人によって判断が分かれるので難しいところ。これから控訴で逆転するという可能性も十分にあるだろう。

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