島民15人と猫200匹が住む青島、「エサが食糧難に陥っています。助けてください」とネットで呼びかけ。大量の救援物資が届いて完全復活
netgeek 2016年2月25日
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青島では普段、多くの観光客がエサを持って観光に訪れる。猫のご飯はそれでまかなっているというわけだ。
150匹もの猫が小さな島に住んでいればあっという間に食べるものがなくなってしまうのに、青島がここまで平和に暮らせるのは観光客のおかげ。まさに猫好きな人と持ちつ持たれつの関係を保っていた。
しかし、冬になると強風により船の欠航が頻発する。青島は猫のご飯が足りなくなる危機に直面していた。このままでは猫たちが餓死してしまう。
青島の現状をご理解ください。
青島には食べ物を買えるお店がありません。自動販売機もありません。
島民は船で本土まで行き必要な物資を調達します。
しかし、その船は
冬場になると強風により欠航が相次ぎます。— 猫の島 青島 (@aoshima_cat) February 20, 2016
青島の魅力をお届けするTwitterアカウント「@aoshima_cat」は現状を報告したうえで救援物資の寄付をブログで呼びかけた。フォロワーたちはリツイートで応援する。
猫たちの「ご飯(エサ)」を青島に送って下さい。2月になってからも定期船の欠航があいついでいます。 同時に青島に渡る観光客が夏場と比べると非常に少なくなっています。 12月、1月と何度も皆様にお願いしている件です。再度、猫たちへ「ご飯(エサ)」を送って下さい。
送り先 799-3470 愛媛県大洲市長浜町青島52 青島猫を見守る会 紙本直子様
楽天、アマゾンから直送される場合、送り先の電話番号が必要となります。
希望は、キャットフード3kg入りを2袋、そして煮干しを1袋とのこと。150匹分のエサとなればかなり大量なのに、果たして青島の150匹もの猫たちは生き延びることができるのか。島民、そして青島の猫たちを愛する人たちは固唾を呑んで見守った。
そして数日後、島にはなんと40箱以上もの救済物資が届いた。
見ての通りamazonで注文した人が多かったようだ。amazonでは普段通り商品を選び、支払い方法を選ぶときに送付先住所を「新規入力」するだけなので意外と荷物の寄付は簡単。
▼その後も30箱、40箱と続々と船で送られてくる。よかった。本当によかった。
▼せっせと一輪車で運ぶ。猫たちも何か届いたと荷物の近くでざわざわ。
▼おかげ様で保管庫はいっぱいに。こちらは緊急に待合所を使っており、ベンチも埋まってしまった。
インターネットで呼びかけてここまで寄付が届くのだから日本はまだまだ捨てたもんじゃない。青島の危機はこうして人々の善意により回避されたのであった。
その後、ブログではお礼と、今後の送付は4月以降にしてほしいというお願い記事が公開された。
全国の皆様から送って頂いた猫たちのご飯(キャッツフード)(支援物資)が昨日と今日の便で青島に届きました。 お送り頂きました皆様、ありがとうございました。
保管場所がなくなり、待合室の中に支援物資を保管しています。今の状態で4月下旬頃までの量が確保できております。申し訳ありませんが、今から青島に支援物資を送る予定の方は、発送を止めて頂きたく願います。4月以降、再びご支援をお願いすると思いますので、今しばらくの間、ご飯の発送を停止願います。
島民15人の小さな島はこうしてインターネットのおかげで猫たちの命を守ることができた。Twitter、ブログ、amazon、楽天を駆使する様子はまさに孤立した猫の島にもIT革命が訪れたといっても過言ではない。もしインターネットがなければ危ないところだった。
とにかく猫の毎日のご飯が確保できて安心するばかり。
青島は愛媛県大洲市の島で、JR伊予長浜駅から1分ほど歩いて長浜港から出ている定期船に乗れば行くことができる。1日2便出ていて1回あたりの定員は34名。可愛い猫たちに癒やされたい人には是非オススメの観光スポットだ。人懐っこい猫たちに癒やされた後、もし青島が食糧難で困っていたらお礼として食料を送ってあげてほしい。