遺骨を宅配便で送れば格安(3万円)で供養してもらえる「送骨サービス」が登場。これは宗教界のイノベーションだ
netgeek 2015年10月5日
|
「送骨」とは一体どういったサービスなのだろうか?
▼こちらがそのサービスを取り扱っているNPO法人のサイトだ。
こちらのサイトの説明によると、ゆうパックで遺骨を送れば、新宿の南春寺というお寺で追加費用なしのたった3万円で永代供養してくれるというサービスとのことだ。かなり格安で驚き。これは旧来のビジネスモデルを破壊するイノベーションではないか。
▼ゆうパックしか使えない理由についてはこのような指摘があった。
法律や宅配便の制度の穴をついたサービスだと言える。遺骨を遺棄するわけではないため法的に問題はない。もっとも、ゆうパック側もこれには驚きだろうが…。
このような既存業界に殴りこみをかけるようなサービスはどのようにして生まれたのだろうか。NPO法人の理事長は次のように語っている。
家族の絆が薄れている現在、大切な亡きがらがさまよう遺骨ともなりかねません。そして遺骨は押し入れの奥深く仕舞いこまれてしまうか、最悪の場合は遺棄されてしまうことが社会問題として表面化しつつあります。(中略)
人間の終着点である墓地へ経済的理由の為に埋葬できない遺骨があってはならないのではないでしょうか。
少子高齢化や孤独死など様々な社会問題によって生まれた「行き場のない遺骨」という新たな社会問題に対処するため、気楽に利用できるサービスを始めたようだ。時流に乗っているうえに確かなニーズがあるということで目のつけどころが素晴らしくよい。
活動の目的は大変素晴らしいものだが、このサービスがメディアに取り上げられて以降、ネット上では賛否両論の意見が書き込まれる。
▼反対派の意見。「なんか嫌だ」「倫理的にダメ!」
反対派の人達の意見を見ていると、やはり、「人の死」に関わる問題なので法律よりも先に倫理や道徳を重視すべきという声が多い。
▼一方で賛成派の意見。「時代の流れ」「何が悪いんだ!」
理想的な倫理・道徳のあり方は時代に合わせて変わっていくものなのではないだろうか。送骨という新サービス、あなたはどのような意見をもつだろうか。「遺骨を送る」という行為が本当にいけないことなのかどうかじっくりと考えたい。
Comments (1)