ヤマト運輸が値上げとサービス縮小を発表。それでも不満が出ないのは東日本大震災での恩義があるから
netgeek 2017年4月26日
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ヤマト運輸は3月17日、サービス内容について4月24日から再配達の時間を短くし、さらに指定配達時間を6月から短縮すると発表した。
しかし、顧客からは意外なまでに不満の声が出ない。その背景には東日本大震災のときの恩義があるからだと指摘する者がいる。
街が壊滅状態に陥ったとき、日本の流通システムを支えてくれたのはヤマト運輸だった。
▼震災時、津波で流されても無事な荷物がないか確認する。こんな状態で仕事をしていたとは…。
▼大破した営業所でも顧客のために信念をもって宅配サービスを続ける。
▼人知れずヤマト運輸は地道な仕事を続けていた。被災地に救援物資を運んでいたのは誰だったのか、よく考えてみてほしい。
▼地域住民はもちろん「ヤマト運輸に助けられた」と深く感謝する。
▼震災被害にあってもできる限りの仕事をする。いや震災時だからこそ仕事をするのだ。
▼何もなくなった被災地ではクロネコヤマトの宅急便が黙々と走っていた。
ヤマト運輸は社員の労働環境を改善することを目的に過剰サービスを見直そうとしている。具体的には、当日の再配達締め切りを1時間ほど早め、さらに配達指定時間について(1)12時から14時を廃止、(2)20時から21時を19時から21時に変更する。
競合他社との競争が激化する宅配サービスにおいて、ここまでのサービス縮小はなかなか踏み切れる経営判断ではない。それでもヤマト運輸は従業員のことを大切に考えた。
民間で初めて宅配サービスを始めたヤマト運輸。その経営理念は正しい未来を見つめている。
顧客は意外と企業の内部体質を鋭く見抜くものだ。企業イメージが悪いところは何をしてもバッシングされ、良いところは応援してもらえる。日本の流通を支えるヤマト運輸、これからも応援し続けたい。
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