電通の先輩が教えてくれた教訓「偏差値40の人にも理解できるものをつくらないとダメ。お前の感覚は普通ではないと自覚しろ」
netgeek 2017年2月2日
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現在炎上中の投稿はこちら。
電通の先輩が、
「CMは偏差値40の人にも理解できるものじゃなきゃダメ。この会社にいる時点で普通ではないと自覚しろ。世間にはおそるべき量のおそるべきバカがいる。そしてそれが日本の『普通の人』だ」
って言ってたの、一番役に立ってる教えの一つだ。
— はあちゅう (@ha_chu) January 30, 2017
一流企業に入社した電通の先輩が教えてくれた教訓は実に的を射ている。マーケティング的に考えれば、ターゲット層の市場規模が少ないところを狙うのは得策ではないということだろう。
仮に電通社員が偏差値70以上だとして、純粋に自分の感覚で良いと感じるCMをつくれば、それは上位2%の人口しかターゲットにならないことになる。
だが、偏差値40台の層もターゲットに含めるようにつくれば、それはすなわち人口の84%を満たせるということ。こちらのほうがヒット作が生まれやすいというのは自明であろう。電通の先輩が教えてくれたのはこういった仕事の要領の話だった。
はあちゅうはこのマーケット感覚を大事にしたいと言葉を続ける。
↓そして、高偏差値の人ほど自分と違う人を「バカ」といって切り捨てるけど、君たちがバカと見下し、相手にしない人も「普通の人」、普通はそれぞれに違う、普通なんて存在しない、って意味になってるから、やっぱりこの言葉、私はいい言葉だと思います。
— はあちゅう (@ha_chu) January 30, 2017
確かに仕事で成果を出すうえでは、自分が良いと感じるものをつくるのではなく、事前に定めたターゲット層のニーズを満たすように商品をつくるのが正しいとされる。もちろんイノベーションを起こすときなど例外もあるが、これが基本のマーケティングの基本的な思考ということは押さえておきたい。
特に頭がいい人が陥りがちな罠は、頭が悪い人向けの商品をつくるのが下手になりがちなこと。自分の感覚では何がいいのか理解できず、どのようなニーズがあるかも把握できなくなってしまう。
netgeek編集部では、低偏差値マーケティングを実践していると考えられる具体例をいくつか挙げてみた。
・毎朝紹介されるTV番組の占いのコーナー
・AKB48グループの握手券商法
・パチンコ
・タバコ
・与沢翼のインチキ情報商材ビジネス
・通販番組のダイエット商品
・メルカリ(フリマアプリ)
・課金を狙うスマホのソーシャルゲーム
・芸能ゴシップ
・水素水
いずれも知能指数の高い人間であれば理性で考えて踏みとどまる、あるいは、はじめからニーズすらもたないものが多い。極端な話、世の中からなくなっても誰も困らないものばかりだ。日本社会には驚くほど低偏差値マーケティングが普及しており、それで金儲けがなされている。
とにかくマスを狙うCMであればこの底辺層を除外するのはあまりにも痛い。それゆえ先輩は「偏差値40の人にも理解できるものをつくれ」とアドバイスしたのだろう。
しかしながら、はあちゅうの投稿は一定の説得力を持ちつつも、一方で反論の声もあがり始める。
うわあ、偏差値なんてことを言ってはいかんぜよ。。。偏差値なんてことを軽々しく言うこと自体が、あまり頭がよくないこと、知的負荷が低いこと(no-brainer)の証拠なんだから。はあちゅうさん、それはダメだよ。 https://t.co/Wj3ME4JLTa
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) January 30, 2017
茂木健一郎氏は真っ向から反論。この他には「言っていることは正しいけどそれを口にするのは間違っている」「勉強は得意なんだろうけど、EQ(心の知能指数)は低そう」「このタイミングで電通の名前出すあたりがちょっと…」などという声が寄せられた。
▼はあちゅう(31)。慶應義塾大学法学部政治学科出身。
画像出典:はあちゅう公式ブログ(https://lineblog.me/ha_chu/)でnetgeek編集部がキャプチャを撮ったもの。
はあちゅうの投稿には現在、賛否両論が殺到し炎上状態となっている。偏差値70が金儲けするために偏差値40を手玉に取る社会。それは間違っていない気もするが間違っている気もする。
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