史上最高に説得力がない広告が見つかったと話題に
netgeek 2016年11月10日
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Facebookで配信されていたのはこちらの広告。なんだこれは!?
「20代限定 WEBデザイナーへの道」と銘打った「ITブートキャンプ」というものの広告だ。通常29万円のところが特別に0円らしい。注目すべきはその古臭いデザイン。文字に影をつけて立体感を出し、青、白、ゴールドのグラデーションにしている。
そして29万円のところは見えにくい青線で消している。まるでワードについている機能をフル活用してつくったようなデザインだ。果たしてこのITブートキャンプなるものに参加して本当にWEBデザイナーになれるのだろうか。
この広告を配信していたのは株式会社Cajon(カホン)で資本金は500万円。代表はリクルートで3年働いた中福渉馬氏だ。
▼中福渉馬代表取締役社長。2011年に株式会社Cajonを設立した。
見たところ、まだ若いようなのでどうして古臭いデザインで広告を出稿したのかが気になる。ネット上では「初心者をターゲットにしてこのレベルのデザインしかできない人でも上達しますよとメッセージを送っているのではないか」という考察も飛び交った。
その後、中福社長はTwitterでこの騒動について言及し真相を明かしてくれた。
その広告は生徒さんのバナー制作のトレーニングとして出している「バナーグランプリ」の1作品です。すべてのバナーを必ず1度は出稿して、クリック率を計り順位づけしております。 https://t.co/v3P02sxJwd
— Shoma Nakafuku (@shoma0717) November 10, 2016
その広告が最もクリック率が高く、お申込みも入っていました。わからないものですね笑 ちなみに、怪しい企画ではありません。すでに内定者も続々と出てます。 https://t.co/mcqSSvhBuD
— Shoma Nakafuku (@shoma0717) November 10, 2016
広告のデザインは実際にセミナーに参加した生徒の作品なのだという。そして驚くべきはこのクリエイティブが最も広告効果が高かったということ。社長はしっかりとKPIを測定して合理的に広告を出しているようだ。
なお、株式会社Cajonについてさらに詳しく調べたところ、普通のデザインでも広告を出していることが分かった。
幸か不幸か、これらの無難な今風のデザインよりもあえてダサくしたデザインのほうが話題になった。もし、生徒さんがここまで計算してクリエイティブをつくったのだとしたら相当な策士だ。今頃フリーランスとして活躍しているのかもしれない。
その他、ITブートキャンプに関する注目すべきこと。
(1)RIZAPのパロディ広告動画。ITブートキャンプに参加するとこうなる!?
(2)選考フローを眺めているとなんと「入隊」の文字が。
ITブートキャンプについて詳しくは公式HPをご覧あれ。常識を飛び越えて逆のことをしてみるという発想はいつの時代もありなのかもしれない。一見説得力がない広告から多くのことが学べた気がする。
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