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こち亀の背表紙、いつの間にか黒電話から携帯を経てスマホに変わっていた

netgeek 2016年9月29日
 

惜しまれつつも終了した秋本治先生のこち亀についてみんなが気づかなかった豆知識が拡散されている。細かな仕事には脱帽するばかりだ。

前回の記事:40年続いたこち亀が終了へ。今だからこそ盛り上がっている5つの話題

巻数の背景にはもともと黒電話が描かれていた。それがいつの間にかスマホに変わっている!

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出典:https://twitter.com/seseragi3721/status/778902713635528705

もともとは交番に黒電話が置いてあるイメージからこのデザインにしたのだろう。だが時代の変化で黒電話は幻となりつつあるわけで、155巻では携帯電話のイラストになり、最後の200巻ではなんとスマホに変わっていた。

▼確認したところ、191巻の時点ですでにスマホに変わっている。

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出典:https://twitter.com/STi94913897/status/776923795835658244

テンプレートのデザインなので使い回しができる部分も、こうして丁寧に見直して時代に合わせていくことでうまく万人に愛される作品に仕上げていたのだ。みんなが無意識に見過ごしてしまうところまでこち亀は一流だった。

こち亀にはこの他にも知られざる創意工夫が施されている。

(1)まずはみんなが知っている全巻集めたくなる合わせ絵。両津勘吉に「6巻全部そろえた君はえらい!」と褒めて貰えて嬉しい。

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(2)同じ巻でも隠れ表紙が違うバージョンがある。コレクターの心をくすぐる粋な図らい。記念すべき100巻で秋本治先生がこっそりと仕掛けてきた。

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(3)作者の名前が違うことがある。山止たつひこというのは秋本治先生の古いペンネームだ。ちなみに「秋本治」というのは本名。

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(4)削除された幻の話がある。集英社から出版されているこち亀は過度に攻撃的な話や不謹慎な話について、セリフを変えたり、話自体を削除したりすることで読者に配慮していた。特に両津勘吉の乱暴なセリフはかなりマイルドに修正されている。

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(5)両津勘吉の指が6本ある幻のコミックがある。左のほうでは指が一本多いところに注目。後に修正された。

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1976年から続いた伝説は世界ギネス記録にも認定され、日本の誇りとなった。

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生物界ではダーウィンの「強い者が生き残るのではなく、賢い者が生き残るのでもなく、変化に対応した者が生き残るのだ」という本質を突いた名言があり、経営戦略や芸能界など至る分野においてこの理論が当てはまると言われることがある。

今の子どもたちは黒電話の存在を知らないのでイラストを見ても電話と認識しない。黒電話をスマホに変えたこち亀は変化に対応することの重要性をよく理解していたといえる。

参考:こち亀終了で亀有駅がお祭りモードに。秋本治が24歳から63歳までこち亀を描き続けたのは凄い

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