天皇陛下「お気持ち表明」映像を徹底検証。映っていたものすべてに意味がある
netgeek 2016年8月13日
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「お気持ち表明」の映像が放送されると、すぐさまネット上で映像の検証がはじまった。まずは、各放送局がテロップに使用したフォントが判明。
細かいことと思われるかもしれないが、フォントの選定には報道各社の個性が意外とでるものだ。NHKは楷書体系の太字フォントを使い、日本の伝統や天皇陛下のお気持ちの重さを表現しようとしたとも受け取れる。
▼テレビ各社が使用したフォントの系統一覧。
各社、明朝体系でまとめるなか、日テレはゴシックで力強さを演出。そして、テレ東は斜体にするなどやはり個性的だった。
▼並べてみると違いが一目瞭然だ。
▼その後、正式なフォント名が特定された。テレ朝とテレ東は同じフォントだが、正体斜体や大きさで随分と違う印象になっている。
次にフォントに続いて、天皇陛下の背後に置かれた調度品に注目が集まった。
▼まずは、右側に見える焼き物の検証がはじまった。
▼どうやら特徴的な焼き物だったようで、程なく「島岡達三氏の益子焼」であるとの指摘が。
▼その後、実際の作品との比較から、ほぼ間違いないと結論付けられた。
▼また、天皇陛下と「益子」の興味深いご縁についても指摘された。
益子焼で知られる栃木県益子町。地元の観光協会によると、窯元は約260、陶器店は50を数えます。そんな芸術の街に、天皇陛下が70年前の1945年8月15日、戦争終結を伝える昭和天皇の「玉音放送」を聞いた部屋が残されている
天皇陛下が皇太子だった終戦時、益子に疎開されており「玉音放送」もそこで聞いたというのだ。縁の深い益子焼を置かれたということで、そこからメッセージを読み取ろうとする人も多くいた。
フォント、益子焼は一瞬で特定されたものの、残る黒い石の調度品については検証に時間がかかった。
しかし、大勢の知が集まれば分からないことはないのだろう、しばらくしてこの石の正体が分かった。
この石は「水石(すいせき)」と呼ばれる鑑賞用の石だそうで、後醍醐天皇の愛石が徳川美術館に収蔵されているなど天皇家との縁も深い。この石によって代々連なる天皇家の歴史を現しているのかもしれないし、「巌となりて」という君が世の一節も連想される。いずれにせよ、深読みしたくなる調度品だ。
なお、映像機器についても検証されている。
▼画面に映っていたマイクはすぐに特定された。
▼映像のかくつきや状況から、カメラなども特定。プロの目はやはりすごい。
プロのカメラマンが撮っていないという指摘から、情報が漏れないよう最大限配慮されて映像が撮影されたと推測できる。
さて、すでにこの「お気持ち表明」については海外でも報じられ、各国の王室にも少なからぬ影響を与えるとの分析もある。実に重い事柄だ。天皇陛下のお気持ちが最大限かなうことを願いながら、まずは静かな気持ちで成り行きを見守っていきたい。