名所が少ない山口県、とち狂って「山口はオーストラリアのようなもの」と力づくのPRを始める
netgeek 2015年12月19日
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参考:特集「妄想オーストラリアの旅」(山口県)
山口県の主張その1。山口県とオーストラリアは形が似ている。だから来て欲しい。
形は確かに少し似ている。しかし、山口県は本州の一部で、北東部には広島県が広がっているので、周りが海で囲まれたオーストラリアとは環境は全く違う。そして、気候も全く違うのは言うまでもない。
山口県の主張その2。山口県にはハーバーブリッジに似た錦帯橋がある。だから来て欲しい。
▼ハーバーブリッジと錦帯橋はほぼ同じ位置にある。
▼岩国市にある錦帯橋。アーチ状の橋が何本か架けられた美しい構造だ。
▼そして、こちらはシドニーにあるハーバーブリッジ。1本の超巨大なアーチ状の橋だ。
2つの橋はアーチ状で東部に位置するという共通点こそあるものの、実際の風景は全く違う。
山口県の主張その3。山口県の中央にはエアーズロックがある。だから来て欲しい。
▼エアーズロックは言わずと知れた世界最大の一枚岩。現地ではウルルと呼ばれている。
▼一方で、秋吉台にあるのは…。ただの石灰岩だ。
もう可哀想になってきたのでツッコむのはやめておこう。
山口県の主張その4。山口県にはオペラハウスこと海響館がある。だから来て欲しい。
どちらも海岸沿いにそびえ立つ巨大な施設という点は同じ。しかし、オペラハウスはコンサートホール、海響館は水族館なので似て非なる施設だ。
山口県の主張その5。山口県にはバオバブの木に劣らない大木がある。だから来て欲しい。
▼バオバブの木は奇妙な形をした木でアフリカやオーストラリアでみられる植物。こちらの木は太った人間の腹みたいな形で今にも動き出しそう…。
▼こちらはクスの森。国の天然記念物に指定されている大木だ。
やはり見劣りしてしまう気がするぞ…。
山口県の主張その6。山口県にもオーストラリア同様、温泉がある。だから来て欲しい。
▼左がオーストラリアのペニンシュラ温泉、右が山口の上関海峡温泉鳩子の湯だ。
ペニンシュラ温泉は日本の温泉に魅せられたオーストラリア人の男性が、帰国してから探し当てた天然温泉だ。偶然にも、ペニンシュラ温泉と同じ南東部に天然温泉の鳩子の湯がある。
山口県の主張7。山口県もオーストラリアもSLが走っている。だから来て欲しい。
オーストラリアのパッフィンビリー鉄道の蒸気機関車も山口の蒸気機関車も現役で稼働中だ。
山口県の主張8。山口県にはグレートバリアリーフがある。だから来て欲しい。
▼山口県の周防大島には世界最大のニホンアワサンゴの群生地がある。
しかし、サンゴというよりはイソギンチャクのような気味の悪い生物で、グレートバリアリーフのような美しさはない。
これで最後!山口県の主張9。山口県にはオーストラリアの国鳥エミューが生息している。だから来て欲しい。
▼エミューはこちら。山口県西部の蓋井島(ふたおいじま)やオーストラリアに生息している青いダチョウのような鳥だ。鳥なのに飛ぶことはできない。
▼なんとエミューが産む卵は緑色。時間が経つと色が落ちて白に近づく。
以上、かなり無理矢理感がある山口県の主張の数々…。山口はやはりオーストラリアには全く似ていない。しかし、なぜだか山口に行きたくなってきたのもまた確か。一度は観光してみると面白いかもしれない。
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