コンコン…窓を叩くのは凍える猫
netgeek 2021年1月6日バレンタインの日に女性は裏庭から鳴る奇妙な音を耳にした。一体何かと思い、様子を見に行き辺りを調べる。
音の正体は猫のノックだった。
雪が積もる中、とても寒そうな猫は中に入れてほしいと懇願しているようだ。女性は写真を撮り、カナダ・ケベックにある保護団体の創設者であるマリエ・シマードさんに対応を相談した。
マリエ・シマード「心臓が壊れそうでした。獣医に連れて行くように伝えると30分後には私達のパートナーであるクリニックに到着していました」
「獣医に体を診てもらい、血液検査、X線検査を行いました」
病院での振る舞いは野良猫とは思えないお利口っぷり。名前をアスランとつけた。
「あまりにもフレンドリーなので元々飼われていた猫だと判断しました。マイクロチップはなく、栄養不足の状態なので心無い飼い主が捨てたのでしょう。私達は、病院代が高いという理由で動物を捨てる人を多く見てきました。念のために迷子の猫も調べましたが、該当しませんでした」
体のあちこちに傷があり、ノミもいる。さらに皮膚はアレルギーで荒れており、血液の状態も良くないので数日入院することになった。獣医によるとアスランはひどく疲れており、この状態では外で冬を越すことはできなかったはずとのこと。
アスランは病院のスタッフに人懐っこく接し、ケージから前足を出してなでさせてくれた。
病院を卒業してからは一時的な育ての親にバトンタッチ。ところがこの育ての親がアスランのことを気に入り、永遠の里親になってくれることになった。
他の猫とも仲良くなったアスラン。外では雪の中で一人ぼっちだったのに。
あのとき窓をノックする勇気があったからこそアスランの人生は大きく変わることとなった。