野生のオランウータンが人間に手を差し伸べた瞬間
netgeek 2020年2月8日
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ボルネオの森で管理官がオランウータンの天敵であるヘビを退治する準備を整えていたところ、偶然通りがかったオランウータンが手を差し伸べる優しさを見せた。
池に落ちて困っていると思ったのだろう。
この驚くべき写真は写真家のアニル・プラハカール氏が撮影したもの。
「誰かが川にヘビがいると連絡し、管理官が茂みを綺麗にしていたのです。すると後ろからオランウータンが来てじっと観察した後、近づいてきて手を差し伸べたのです」
管理官は野生動物に触れないようにしているため、手は伸ばさなかった。
「オランウータンは立ち去っていきました」
後に管理官に心境を聞いたところ「野生動物は人間と仲良くなるべきではない」という見解が返ってきた。
管理官は非営利組織であるBorneo Orangutan Survival Foundationに所属しており、この地域の治安を守っている。組織は1991年に設立されたもので、今では400人ものスタッフが森林伐採で危機に瀕するオランウータン650匹の生態を維持しているのだ。
おそらくオランウータンたちもこの地域の人間は自分たちに協力的であると理解しており、異種の生物であろうとも助け合いの精神があると思われる。
ボルネオの熱帯雨林には160種類ものヘビが生息しており、その大半がオランウータンにとって脅威だ。
Borneo Orangutan Survival Foundationではヘビを退治すると同時にオランウータン教育にも取り組んでいる。ヘビのおもちゃを使って恐怖を教え込む動画では、子供のオランウータンたちのとても可愛いらしい仕草を見ることができる。