義理堅いペンギン、命の恩人に毎年5000マイルの海を渡って会いに来る
netgeek 2019年6月13日
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なかなか人間に懐かない野生動物も、接し方次第では信頼感を得ることができる。ペンギンとおじいさんの感動的な話を紹介したい。
おじいさんだけに懐いている。
ブラジル・リオデジャネイロでは3月頃になると毎年5,000マイルも旅をしておじいさんに会いに来るペンギンがいる。どうやら一度、死の淵から救ってもらった恩義をしっかり覚えているようだ。
2011年に遡ろう。
もともと煉瓦職人だったジョアン・ペレイラ・デ・ソウザさん(71)は時々海で漁師の仕事をしていた。3月のある日、海で洗い物をしていると浜辺でペンギンが弱っているのを見つけた。どうやらオイルが体についてうまく泳げないらしい。
ジョアンさんはペンギンが回復するまで世話をすると決め、「ディンディム」という名前をつけた。
ジョアン「ディンディムはとても賢いペンギンです。名前を呼ぶと一直線に私のほうに寄ってくるのです。さらにディンディムは私のことを『ジョー』と呼びます」
映像を見ると確かにジョアンさんに懐いており、野生とは思えないほど。11ヶ月が経ち、元気になってからディンディムを野生に帰すとき、ジョアンさんは「きっともう二度と会えないだろう」と思った。
しかし数カ月後、ある一匹のペンギンが街に戻ってきてジョアンさんの家を訪ねたのだ。顔を見てすぐにディンディムだと分かった。ペンギンの習性から考えるにおそらく5,000マイルを旅してきたものと思われる。
ジョアン「元々ペンギンが好きで、ディンディムのことは自分の子供のようで愛しています。そして逆にディンディムもまた私のことを愛してくれていると思います」
面白いのは、他の人間が触ろうとすると嘴でつつくのにジョアンさんにだけに懐いているところ。人間全般を信頼しているというわけではなく、ペンギンなりに人を見て判断しているということのようだ。