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「狼の群れは先頭が高齢で最後がリーダー」 これは間違った解説

netgeek 2019年4月23日
 

狼の群れについて事実とは異なる解説が世界中で拡散されている。この記事では正確な情報をまとめた。

狼の群れの分析。

あなたは以下の写真を見て、位置によってどのような役割分担がなされていると考えるだろうか?

出典:https://twitter.com/Vet_Yass/status/1120329525982720000

ネット上では「狼の知恵」として非常に興味深い解説がなされた。以下の英語版の文章を元に日本語でも誤った解説が広まっている。

出典:https://twitter.com/histreepix/status/864825313490063362

先頭(赤):高齢や病気の個体。ペースを決める

中央前後(黄色と緑):襲撃に対応する強い個体

最後:群れのリーダー。異常がないか監視する

先頭がリーダーではなく弱い個体というのは意外でありながら理にかなっている。これこそまさに狼の知恵と受け止められるものだろう。

しかしながら、Do the Oldest and Weakest Wolves Really Lead the Pack?によると、この解説は全くの事実無根なのだという。元の写真はカナダにあるウッド・バッファロー国立公園でChadden Hunter氏が撮影し、2011年のBBCのドキュメンタリー番組「Frozen Planet 」で放送されたもの。

オリジナルの解説はこうだ。

「群れを支配する雌が群れを先導し、残りはエネルギーを消耗しないようにかき分けられた雪を辿って後をついていく」

寒さが厳しく、食料も獲りにくい冬において狼はエネルギーを無駄に消耗しないようにすることが大事なのだ。

Facebookで間違った解説が拡散され始めた頃、研究者はこぞって反論していたが多くの人は信じてしまっていた。この記事ではしっかりと事実関係をまとめておきたい。

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