東大生90%搾取起業を告発した記事、「訴訟を起こす」と脅されて記事削除
netgeek 2018年8月28日
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東大生を鵜飼の鵜にする詐欺手法。
違法ではないがかなり悪質。堀元見はそんな最新の詐欺まがいの手法について被害にあった東大生(@dontwannawork)に話を聞くインタビュー形式で紹介してくれた。なお、現時点では記事はすでに消されており、魚拓のみが残っている状態だ。
参考:「優秀だが社会を知らない」東大生を狙った最新の詐欺手法について、被害者に聞いてきた(魚拓)
おそらく魚拓にも圧力がかかって消えてしまうだろうから、簡潔に話をまとめておく。
・ある日、東大の後輩に「一緒に会社をつくろう!」と誘われた
・ついていくとIT企業の一室に東大生が集められていた
・そこには責任者が2人いる
・東大生といえども会社経営の素人で、よく分からないままに自分の出資比率は10%になった
・「あれ、おかしいな」と思ったが「そういうものだ」と言われた
・その会社に出入りしていた他の東大生もみんな株式持ち分は10%ほどだった
・みんなキュレーションメディアを運営させられている
・記事の執筆は外注する典型的なやり方
・キュレーションメディアはもう時代遅れだが、まだ儲かる
・ある上場企業がよく7,8億円ほどで買収していた
・実際に売却までいけるのは6人に1人ほど
・出資比率は自分10%、責任者Aさん30%、責任者Bさん30%、後輩30%
・紹介者も儲かるねずみ講(ネットワークビジネス)のような仕組み
・すぐに金を出してくるVC(ベンチャーキャピタル)もグルに思える
・そのVCは出資する際に代表の労働量を定めた契約書を交わすので逃げられなくなる
…ということで悪質な会社が、頭はいいが社会のことは知らない東大生を利用して搾取しているという話。なお、この東大生はベンチャーキャピタルから出資を受ける直前でやめたとのこと。
ネット上ではこの告発記事が大きな反響を呼び、どこの団体なのかと様々な推測が飛び交った。netgeek編集部が問題点を改めて整理すると以下の3点に集約できる。
(1)株式持ち分が少ない
(2)キュレーションメディアという権利上の問題があるビジネスをやらせている
(3)リスクを東大生に押し付けようとしている(もし炎上したら責められるのは代表だろう)
ビジネスに疎い学生は、数年前にDeNAのwelqを皮切りにキュレーションメディアが一斉に炎上し、MERYまで閉鎖(今は復活している)に追い込まれた騒動を知らないのだろう。その騙しのスキームを見るに起業させるIT企業、出資するベンチャーキャピタル、買い取る上場企業すべてが故意犯だと言える。
その後、記事には圧力がかかった。
執筆者の堀元見。「大人の事情」とは…?
やはりそういうことか…。
あくまで違法ではないのでこの記事では固有名詞は出さないが、こうした株式の大半をもっていかれる起業に旨みはないと警鐘を鳴らしたい。特にIT企業は資本金が少なくてもPC1台で起業できるのだから、立ち上げ初期に他人に出資してもらう必要はないだろう。
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