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「ら抜き言葉」で抜けているのは「ら」ではない。語彙史研究者による解説

netgeek 2017年11月4日
 

二松学舎大学の島田泰子教授が行った日本語の変化に関する解説が目から鱗だ。

日本語学(主に中世以降の語彙史研究)を研究する立場から現代を鋭く分析する。

▼「日本語史」というのは難しそうだが、意外と理解が容易で興味深い内容なので紹介していきたい。

▼まず大前提として日本語の変化は、時代間では許容されるのに世代間では許容されないのが特徴。

▼例えば「ら抜き言葉」は現代では許容されていないが、実は昔から起きている現象だ。「行けない」というのは本来は「行かれない」が正しい。

▼昔から抜かされる傾向にあるのは「ら」ではなく「ar」。つまり「ら抜き言葉」ではなく「ar抜き言葉」が正確な表現。

出典:https://twitter.com/ogikubokei/status/926397145237798912

ここまで歴史を紐解いて、日本語の間違いと指摘される「ら抜き言葉」は実は昔から起きている現象だということが分かった。島田泰子教授は「過去に起きた変化だけでなく今目の前で起こっている言葉の変化も立派な歴史の一幕」と見解を示す。

世間からバッシングを受ける「ら抜き言葉」もまた変遷の過程にあるだけ。

世代間では批判されようとも、時代が変われば受け入れられるようになると思われる。そう言えば本来ネガティブな意味である「ヤバイ」という言葉もすでにポジティブな意味が認められ、辞書に掲載されるようになった。

言葉は時代とともに進化していくものだ。そういう意味では次々と新語を生み出す女子高生は偉大な発明家なのかもしれない。

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