「指揮者が倒れる」「ティンパニーに頭を突っ込む」 楽譜に出てくる謎の指示を集めてみたら、想像以上にカオスだった
netgeek 2016年8月12日
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「指揮者が演奏中に倒れる」というカオス過ぎる指示があるのは、カーゲル作曲の「フィナーレ」。
コンサート中に突然指揮者が倒れたら騒然となりそうなものだが、楽譜には長々と倒れ方が記されている。日本で演奏経験がある指揮者は一人だけというこの強烈すぎる指示を書いたのは、アルゼンチン出身でドイツで活躍したマウリシオ・カーゲル。社会への皮肉を、このようなパフォーマンスで表現しているとのことだ。
▼過去には「トリビアの泉」でも紹介されたことも。実際に演奏している様子も映っている。
▼カーゲルは他の作品でも、奇想天外な指示を書いている。
「ティンパニーとオーケストラのための協奏曲」という曲中にある指示だ。曲の終盤でティンパニーの中に奏者が飛び込む。…カオス過ぎる世界観だ。
他にもユニークな指示は色々とある。その一部をご紹介していきたい。
▼CMソング・TVソングの楽譜コレクション。どれも最初の指示が個性的だ。
▼クロネコヤマトの宅急便「一歩前に出て」
▼こんこん昆布つゆ「ダシをきかせて」
▼水戸黄門・ああ人生に涙あり「こらしめて」
▼絶対に演奏できない曲として有名な、ジョン・スタンプ作「妖精エアと死のワルツ」
▼人の指では弾くことのできない音符が並ぶ。「ペンギンを逃がせ!」など意味不明な指示も盛りだくさんで、風刺的な意味をこめて作曲されている。
▼機械によって演奏すると…意外にいい曲だった。
▼「水を陽気に滴り落とせ」という指示のみの楽譜。…音楽の世界も奥が深い。
▼楽譜に従って演奏している様子。…演奏なのか?
▼何とも詩的な指示だ。バラの香りの余韻を残すには、どうすればいいのだろうか?
「楽譜に書かれた謎の指示」は他にもたくさん投稿されているが、あまりに数が多くすべてをご紹介することはできない。世界には不思議な楽譜がこれほど存在するとは驚きだ。様々な創作意図から生まれた楽譜の指示は、決して奇異なだけでない。それぞれの作曲家の個性を現すのに一役買っている。
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