藤本理稀くん(2)を見つけた尾畠春夫さん(78)、ボランティアのプロ聖人だった
netgeek 2018年8月15日
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藤本理稀くんを抱いている赤はちまきの男性が発見者。
※テロップでは「近所の男性に抱えられ…」となっているが、正しくは発見者の尾畠春夫さんは大分県から駆けつけたボランティア
複数のマスコミが「藤本理稀くんは大人の男性と一緒だった」「近所の男性」などと紹介したが、正確には14日からボランティアで現地に駆けつけてくれた男性が発見して保護したということだ。
当初、藤本理稀くんは全く見つからず、猛禽類にさらわれたのではないかという噂も飛び交った。
いなくなったのは8月12日午前10時半ごろ。祖父の家から祖父と兄(3)と一緒に海に行く途中、藤本理稀くんが「海に行きたくない」とぐずりだし、祖父は1人で帰らせた。
5分後に母親や他の兄妹が祖父たちに合流するも、途中で藤本理稀くんに出会うことはなかった。
海に行きたくなかった2歳児はどこへ行ったのか。
発見当日の様子。
尾畠春夫さんは朝の6時半に一人で山に入り、30分ほどで発見することに成功した。捜索中に「よしきくーん!」と呼びかけていると「ぼくここ」と返事が。持っていた飴玉をあげると食べた。
持参していたバスタオルで藤本理稀くんを包んだ上で抱きかかえて下山し、7時に警察と合流した。
2日半も飲まず食わずでずっと山にいたのだろうか。気温が高く、大人でも外にいるだけで体力を消耗するのに…。尾畠春夫さんが勘を働かせて早く見つけてくれてよかった。警察とは違う行動をとったのが功を奏した。
なお、尾畠春夫さんについて調べると、ボランティアの経歴がざくざくと出てくる。
2017年 (78歳)。背中にオリジナルのゼッケンをつけている。震災のときはボランティアのふりをした泥棒がいるので、被災者としては知らない人がこうして自分から名乗ってくれるのはありがたいのだという。
2016年12月 (77歳)。大分県佐伯市宇目の畑で行方が分からなくなった2歳児の捜索に参加していた。
市民捜索 小さな命救う 佐伯2歳児発見 未明もライト頼りに 「いてもたってもいられず」 大分県
ボランティアは他にもいた。日出町の尾畠春夫さん(77)もその1人。
https://www.nishinippon.co.jp/feature/attention/article/310087/
2016年5月(76歳)。熊本地震後に復興ボランティアに参加。
建物のがれきが散らばる熊本県益(まし)城(き)町の住宅街で、初対面のボランティア12人を統率する大分県日出町の元建設作業員、尾畠春夫さん(76)。
https://www.sankei.com/affairs/news/160514/afr1605140033-n1.html
2014年(74歳)。東日本大震災復興を願って徒歩で日本一周の旅。
2011年 (71歳)。復興ボランティア。ヘルメットの文字がボラソティアになっているぞ。
マスコミに取り上げられなかった活動もあるだろうから、おそらく1年中ずっとボランティア活動を行っているのだろう。70を超えてこんなに元気な人がいるとは驚き。
捜索にあたってはもう駄目だと諦めずに、名前を呼びかけ続けるのがよかったのだろう。尾畠春夫さんは命の恩人だ。
【追記】
山に狙いを絞ったのはカラスが騒ぐ鳴き声を聞いたからだった。この人すごい。
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