【炎上】滝井章教授「一つの機能につき1/10で故障する場合、機能が10個あれば10/10で故障する」
netgeek 2018年8月5日
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確率をよく理解していないおじさんのコラム。
この記事はウェブ版の教育新聞にも掲載されている。
コラムの本質は「家電製品は機能が増えると利便性が高まる反面、故障するリスクが高まる」という主張にあり、もちろん執筆者が言いたいことは分かる。しかしその中で10/10、つまり100%壊れると説明している箇所は明らかにおかしい。
正しくは、10個の機能のうちどれか一つ以上が壊れる確率は(1-(9/10)^10)≒0.65で65%だ。
※壊れない確率9/10を10乗して1で引いている
例えば1/10で当たるガチャを10回引くとして、確率が100%でないのは自明だろう。
ネット上では「なるほど、サイコロを6回振ればそれぞれの目が1回ずつ出るのか」「一つの紙面につき1/10で嘘・捏造がある場合、紙面が10ページあれば10/10で嘘・捏造がある」などという皮肉も飛び交った。
実はこのコラムを書いたのは都留文科大学教養学部の滝井章(たきいあきら)特任教授。大学教授という偉い立場であり、また小学校の算数教育に深くかかわる人物ということが判明し、炎上がさらに加速する。
簡単に経歴をまとめてみた。
・公立小学校教諭(25年間)
・2009年から國學院大學人間開発学部教授
・学習指導要領、小学校算数解説作成協力委員
・文部科学省教育課程実施状況調査小学校算数問題作成委員および分析委員
・TIMSS(国際数学・理科教育調査)国際調査協力委員
・教科書「たのしい算数」(大日本図書)、「クラスを育てる算数授業」(東洋館出版社)を出版
・NHK教育テレビ「わかる算数4年生、5年生、6年生」「わくわく授業」に出演
・都留文科大学教養学部特任教授
ウェブ上で名前を検索すると算数教育についてのインタビュー記事が多数見つかる。例えば「(提言)数学的見方の活用で充実感を【算数・数学教育特集】」では小学生向きの算数教育では感動と充実感が大事なのだと熱く語っている。
出典:http://pr.kokugakuin.ac.jp/event_extramural/2012/11/30/214328/
また小学校教員を相手にゼミ生を使ってレクチャーしている講演会の様子も見つかった。算数・数学を専門とする教授がこんなレベルとは嘆かわしい。そもそも何の疑いもなく、こんなコラムを載せてしまった教育新聞もおかしいのだが…。
滝井章理論で言えば、10%割引券が10枚あればタダになるのだろうか。これは凄い。数学界に旋風を起こす新理論だ。
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