一流アーティスト奈良美智「韓国のパクリ化粧品にクレームを入れたらなぜか逆に訴えられた(顔面蒼白)」
netgeek 2016年12月23日
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奈良美智さんの報告により事態が判明した。
韓国のコスメ会社の製品のなのだけれども、あまりにも自分の絵柄っぽいので、警告文を送ったら、逆に韓国の裁判所に訴訟を提起されました・・・。 pic.twitter.com/kxbeoOuBW8
— yoshitomo nara (@michinara3) 2016年12月22日
▼問題の化粧品。イラストを見るとこれは明らかに奈良美智さんの画風。
▼販売メーカーは韓国のW.Lab(ダブリューラボ)。日本でも販売しているメーカーだ。
▼奈良美智さんの作品はこちら。この独特の表情をした女の子、誰もが一度は見たことがあるのではないだろうか。
化粧品を購入した人の中には奈良美智デザインと誤認している人も多いと考えられる。苦心してオリジナルの作品をつくったのにまんまとインチキパクリエイターに盗まれた悔しさは想像に難くない。
今回はパクリ疑惑という生温いものではなく完全にパクリ。それにもかかわらず権利者自身が逆に訴えられてしまうとは…。周囲からは同情の声が相次いだ。
その後の奈良美智さん。
似ている、の次元を超えていると思うんだけどなぁ。小さなコピー商品やお店の看板なんかには目をつぶってきたけど、この会社は酷いと思って警告文を送り、訴えないことで改心を期待したのだけど、先方は逆に「著作者は会社側」「奈良に損害賠償請求の権利はない」と言ってる。そんなことじゃないのに。
— yoshitomo nara (@michinara3) December 22, 2016
営利主義の会社を責めはしないけれども、僕が問いたいのはその会社よりも、あくまでもデザイナーとその周辺です。
— yoshitomo nara (@michinara3) December 22, 2016
著作権専門の弁護士さんと相談しながら対応します。
— yoshitomo nara (@michinara3) December 22, 2016
作品作りに真摯に向き合ってきた一流アーティストの権利がこんな形で無下にされるのは残念だ。日本なら絶対に起こり得なかった訴訟。相手方が著作権を主張しているということは韓国の法律では違う解釈ができるということなのだろうか…。
嫌がらせとも受け取れる訴訟を仕掛けてくるあたり、「だめだこりあ」といった印象。W.Labが考えていることはよく分からない。
ちなみにその後はアサヒ飲料のドリンク「フキゲン」の話に。驚くべき暴露がなされた。
以前、日本でも『フキゲン』という飲料があり、そのキャラクターを某超有名広告代理店から「奈良さんあっての企画です!」と依頼されましたが、断りました。そしたら誰かに僕の絵に似せたキャラをたのんで、「こういうのはどうですか?」と見せにきた!見せてOKなら問題にならないのだと思ったのか?
— yoshitomo nara (@michinara3) December 22, 2016
@michinara3 で、僕は「その絵を描いた人の名前を、そのキャラの脇に(C)でいれるならいいですよ。」と答えた。そのキャラを描いた人は3人組の作家で、普段はとても個性的な作品を作っていた。当然、その作家は、僕が何を問いたいかわかり、そのキャラを撤回するかと思った。
— yoshitomo nara (@michinara3) 2016年12月22日
@michinara3 が、しなかった。その作家の名は今はもう聞かなくなった。広告代理店やその飲料を売った企業は、そんなことまったく気にしてないだろうと思うけど。さっき某有名広告代理店と書いたのは、DだったかHだったか思い出せなかったからだけど、どっちでも同じようなもんだろう。
— yoshitomo nara (@michinara3) 2016年12月22日
大手広告代理店の厚顔無恥な振る舞いには呆れてしまう。奈良美智さんは自身が開発にかかわっていない商品に安易にキャラクターを貸すことに難色を示し、一度は話を断った。だが、その後、広告代理店は別のデザイナーにそっくりなデザインを依頼して販売に踏み切ったのだ。
▼子どものキャラクター「フッキー」が印象的。作者はDoo Doo Doo。
フキゲンが奈良美智さんの作品だと思っていた人は多い。恥ずかしながら筆者もずっとそう思い込んでいた。販売に踏み切るまでにメーカー、広告代理店、奈良美智さんの間で知られざる攻防があったとは…。
韓国メーカーとの訴訟は長期戦になりそうだ。裁判の結果はときに世論が決めることも珍しくない。おかしいことにはしっかりとおかしいと声をあげていきたい。
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