【珍事】万里の長城が中国当局の修復によってコンクリートで真っ平らに。世界中で報道される
netgeek 2016年9月30日
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世界遺産に登録され、日本でも有名な「万里の長城」。現存するだけでも6,000km以上の長さを誇る壮大な観光資源だが、なんと中国当局がコンクリートで修復を行い、真っ平らになってしまったことが判明した。
各国のメディアが一斉にその惨状を報道した。見る影もなく、真っ平らになっている。
▼フランスの大手通信社、AFP通信のツイート。
まるで堤防でも作るかのように、味わいも何もなくコンクリートで塗り固められてしまった万里の長城。これでは現地を訪れた観光客もガッカリだ。
▼アメリカのCNNニュースもこの惨状を報道。元々はこのように歴史を感じる趣深い姿だった。
▼それが今ではこのような無味乾燥な姿に。
誰がこんなひどい工事を指揮したのだろうか。中国当局は次のように説明している。
文化財の管理を担当する中国国家文物局(State Administration of Cultural Heritage)は、「深刻な構造上の問題や洪水によって」城壁に「これ以上の損害や崩壊」が起きるのを防ぐため2012年に小河口の緊急保守工事を命じ、2014年に修復を終えたとの説明をウェブサイト上に掲載した。
なんと中国国家文物局が指示を出し、工事を行わせたという。後先を考えずに行動する実に中国らしい話だ。現在、国内外からの批判を受け、大慌てで「実態調査を行っている」と発表した。関係者を処分して事態収拾を図ることも容易に想像される。
このニュースは世界中で話題になり、ネット上では「修復によって元の遺産が台無しになるケース」について色々なものが上がった。
▼スペインのマトレラ城。修復で単なる石棺に。
▼トルコのOcakli Ada城。これはもはやヘーベルハウス…。
▼絵画でも、ひどい修復が度々ニュースになっている。キリストのフラスコ画や南大門の龍の絵は話題になった。
もちろん朽ちていく文化財の保護は難しい問題だ。すべてを現状のままで残していけないものも多数あり、日本でも寺院の建てかえなどの際は綿密な計画をもとに長期間かけて工事が行われる。そう考えると、長い歴史を誇る中国として、この修復はあまりにお粗末なものだろう。