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配慮か言葉狩りか。「キテレツ大百科」のセリフが4段階で差し替えられた流れまとめ。

netgeek 2016年6月26日
 

Twitterにて「キテレツ大百科」のセリフの差し替えが比較されて話題になっている。「配慮」と受け取る人がいる一方で、過剰な規制で言葉狩りであると批判する人もおり、議論が巻き起こっている。

「キテレツ大百科」第一話のセリフは4回に分けて差し替えられており、表現がだんだんとマイルドになっていることが分かる。

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▼「てんとう虫コミックス」に掲載されていた第1話。「気ちがい」という言葉が使われている。

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▼「気ちがい」が「気が変」に変わっている。

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▼さらに「おかしく」という言葉に差し替わった。

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▼そして「コロタン文庫」ではセリフだけでなく着物がスーツに変わるなど全体的にかなり改変されている。肝心な部分は「不幸な一生をおくった」と抽象的な表現に。

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▼1枚目と最後を比較すると変化が分かりやすい。もしかしてキテレツの「新しいことはすぐには世の中には認められないんだね」というのは規制に対する風刺か?わざわざセリフを付け足した作者の意図を感じる。

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▼ちなみに話に出てくるキテレツ斎とはキテレツの先祖で腕利きの発明家。コロ助をつくったとされるキーマンだ。飛行機をつくったことで「怪しい術を使って空を飛んだ」として捕まり、牢獄に閉じ込められた。

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「気ちがい」という言葉は1970年代後半頃からテレビでは放送禁止用語とされ、出版物からは自主規制で使われなくなった。テレビではよく芸能人や文化人が放送禁止用語ということを知らずに口にしてしまい、後で謝罪する場面がみられる。キテレツ大百科は1974年から掲載されているので、ちょうど規制が始まった前後から連載がスタートしている。

キテレツ大百科は長く愛されている作品であるからこそ時代の変遷と言葉の自主規制との歴史を垣間みることができる。

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使われる言葉で気分を害する人がいる以上は配慮は必要不可欠だが、過剰な言葉への規制は表現の自由を侵害する危険も伴う。また今回明らかになった事実に対して、言葉狩りで使える言葉が少なくなっていくことは寂しいことだと嘆くコメントも寄せられた。

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