ペット販売をやめたペットショップ「chouchou岡山店」。保健所からの紹介に切り替えた英断が支持されて関連商品の売上が伸びる。
netgeek 2016年2月20日
|
ペットショップ「chouchou(シュシュ)岡山店(株式会社グロップ)」が最も儲かるペット販売から撤退し、殺処分待ちとなっている犬を紹介する「里親さがし」というサービスを始めた。動物を愛する人たちからその英断が支持され、素晴らしい一歩を踏み出してくれたと高く評価されている。
すでに有名な話として、日本のペットショップのビジネスモデルは以前からおかしいと指摘されていた。
売れるのは生後間もない子犬や子猫なのでまだ小さいうちから狭いショーケースに閉じ込めて見世物にし、もし売れなかったら処分の対象にしてしまう。悪質なショップはブリーダーにどんどん子供を生ませるよう要求し、動物は金儲けの道具になってしまっていた。
この問題について海外ではすでに先進的な取り組みがなされており、法律でペットショップを許可制にする、子犬を商品にしない、保護施設からの紹介を優先するなど、様々な工夫が施されている。日本は動物の扱いについては後進国なのだ。
さて、そんな批判が集まる中、ペットショップのchouchou岡山店はペット販売をやめてしまうという思い切った行動に出た。
ペットを仕入れて値段をつけて売るというビジネスはやめ、完全にボランティアで保健所、愛護センターに収容されている殺処分待ちの動物を紹介するサービスを始めたのだ。もちろん、場所代やエサ代、世話の手間はかかるが、費用は全て自己負担。採算度外視で素晴らしい決断をした。
店舗ではすでに「子犬販売コーナー」ではなく、「里親探しコーナー」に切り替えられており、chouchou岡山店は今後、ドッグフードや犬用おもちゃなどの販売でビジネスを続ける。
動物好きの人たちの間ではこのchouchou岡山店はすでに有名になっており、多くのマスメディアが特集したこともあり、以前より関連商品の売上は伸びているという。また、もともと動物が好きで仕事についた従業員のやりがいが高まったことも大きなプラスになった。
本当に動物のことを考えて仕事をしたいと考えている人はchouchouに入社するに違いない。
ペット販売という最も儲かる事業を廃止するという一歩はchouchouにとって大きな転換点となった。ビジネスは正しいことをやれば利益は後からついてくる。他のペットショップも見習うべきではないだろうか。
Comments (3)