鳥が見ている世界は人間よりもカラフル
netgeek 2019年10月16日
|
この世界は人間の目に見えているものが全てではない。紫外線を色として見ることができる鳥には違う世界が広がっていることが判明した。
鳥は赤、青、緑の他に紫外線も見ることができる。
生き物の研究はこれまで意外な事実を明らかにしてきた。例えばハエの脳はとても早く働くため、人間の動きがスローに見える、馬の視界は非常に広い、ペンギンは塩味と酸っぱさのみを認識できるなど。同じように鳥類学者のJoe Smith氏は「鳥には人間に見えない色のスペクトラムが見える」と解説する。
2007年には166羽の見た目が同じである鳥が集められ、人間には区別がつかないが、鳥だけが性別の違いを見抜くことができるという実験結果が出た。つまり、鳥には人間には見えていないものが見えているということだ。
鳥にとって大切な卵は人間には砂や石と同じ色に見えるが、鳥には目立つように見えている。
また、植物は紫外線を受けて赤みを帯びたように見える。
さらにアクセントカラーの黄色が特徴の鳥は紫外線を加えるとよりカラフルに見える。
つまり雌はこの見た目で雄と判別できるというわけだ。このことはまた別の研究でも実証されている。ある鳥は縄張りに雄が入ってくると攻撃して追い出そうとするが、雌だと歓迎する。なぜすぐに性別が分かるのかといえば、遠くからでも見た目で判別できるからだ。
人間には同じに見えるものでも鳥には違うものが見えている。一度、紫外線を可視化した世界を見てみたいものだ。