コープさっぽろ「北海道電力を訴えるというのは北海道新聞の誤報です」 嘘つきはどっちだ?
netgeek 2018年10月9日
|
前回の記事:停電で9億6000万円損したコープさっぽろ、北海道電力を訴えると謎の宣言
「北海道新聞の誤報です!」
北海道新聞の朝刊1、2面に、『コープ、北電に賠償請求へ 大停電 9億6000万円損害』のタイトルで記事が掲載されました。
(中略)記事の内容は事実と異なり、かつ、センセーショナルな書き方になっており、甚だ遺憾であり、北海道新聞に対して抗議をいたしました。1面のタイトルに『コープ、北電に賠償請求へ』とありますが、コープさっぽろが北海道電力に対して法的措置を取る考えはありません。
お知らせには報道が根本的に間違いだと説明されている。コープさっぽろはさらに「コープさっぽろ 北電に賠償請求へ」というメディア報道に関してというお知らせも掲載し、北海道新聞のみならず他のメディアの報道も事実無根だと告知した。
これより前の7日、北海道新聞はコープさっぽろの大見英明理事長に取材し「今回の一件を人災と捉えている。まずは内容証明郵便で損害額の賠償を請求し、次に北電の出方を待ちたい」というコメントを掲載していた。また損害賠償請求9億6,000万円という具体的な金額も提示。
▼北海道新聞の記事。
仮にコープさっぽろの主張が正しいとするなら、これらは全て北海道新聞が捏造したということになるが、果たしてそんなことはあるのだろうか?
マスコミはこの他にも読売、産経、TBS、フジ、日本テレビ、NHKが報じていた。
嘘つきはどちらだ?
ネット上では「世論にビビったコープさっぽろが慌てて方針を変えた」という見方が強い。苦情の電話が殺到した、組合員の脱会が増えたなど、相当な混乱があったと予想される。
netgeek編集部の考えはこうだ。コープさっぽろは本当は訴訟をちらつかせることで北海道電力との交渉を有利に進めたかった。だからマスコミの取材においては「今後は訴訟の方針で進めている」とあくまで可能性のレベルで説明した。だが、北海道新聞が既成事実のように「賠償請求へ」と断言調で報じてしまい、コープさっぽろはこれを「センセーショナルな書き方」と抗議した。世論が反発していることもあり、訴訟をちらつかせることで得られるメリットよりもデメリットのほうが多い状態になってしまい、作戦を中止した。こんなところだと推察する。
しかし今回「法的措置をとらない」と明言したことで北海道電力は恐いものなしの状態に。いずれにせよコープさっぽろのやり方は下手だとしか思えない。