学校に行く前にお腹が痛くなる不登校児、ただの病気である可能性
netgeek 2018年3月19日
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朝、お腹が痛くなってしまい、学校に行けない不登校児。「心の病」と診断されることが多いが、実は精神面は関係ないただの病気だったというケースが相次いで発覚している。
NHKが特集した不登校と病気の関係。
文部科学省の調べによると、不登校の児童数は年々増え続けている。中でも多いのが体の不調を訴えるケース。
これまで「お腹が痛い」といって学校に行こうとしない生徒は「サボリ」「甘え」とみなされることも少なくなかった。
しかしながら埼玉県の小児医療センターが不登校児のうち「お腹が痛くなる」と訴えた子供を詳しく検査したところ、病気が続々と見つかり始めた。
そして正しい治療を行った結果、再び学校に行けるようになったのだ。
例えば、埼玉県内の高校1年生のB君は腹痛に悩まされ、学校に行けなくなっていた。
複数の病院で診察を受けてもはっきりした原因がわからず「心の病気」「思春期」などと大雑把に言われる始末。納得がいかず、病院を転々とするうちにピロリ菌に感染していることが判明。治療したらあっさりと学校に行けるようになった。
また別の女の子は腹痛について「ストレス」と診断されたものの、後に潰瘍性大腸炎と判明した。病気として原因が分かれば後は治療するのみ。
こうした功績を上げているのは埼玉県立小児医療センターの南部医師。ときには全身麻酔も使い、内視鏡で徹底的に原因を探っていく。
もちろん中には人間関係の悩みやいじめで学校に行きたくないという子供もいるだろうが、体調不良を訴える場合はまずは詳しく検査すべきという教訓が得られた。
それにしても病院も意外と適当なものだ。原因が分からないと「ストレス」「しばらく様子を見ましょう」で片付ける。診断に納得がいかないときは複数の病院をはしごするといいのだろう。