著作権侵害訴訟のハガキは詐欺なので気をつけて。新手の手口が流行中
netgeek 2017年11月29日
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誰もが心当たりがあるところを突く詐欺ハガキ。
ハガキには異議申し立ての締切が設定され、連絡がない場合は強制差し押さえになると恐い文章が書かれている。訴訟受託記号とバーコードも表示されており、なんだか物々しい雰囲気だ。
差出人は「一般社団法人 知的財産教育協会財団」(東京都千代田区神田錦町三丁目11番地)。最後に電話番号が書かれており、不安な気持ちからつい確認の電話をしてしまいたくなる。
だが、落ち着いて観察すると不審な点が散見されることが分かる。
▼消印が11月25日。最終期日が28日というのは急すぎではないか。
▼枠内に収まっていない。
▼枠が消えている。PCに不慣れな素人が頑張ってつくったという印象が拭えない。
▼電話番号「03-6907-0923」を検索すると架空請求という情報がヒットした。
▼「架空請求業者」と書かれている。
出典:https://twitter.com/tntnlemon/status/935393364295294976
そもそも「一般社団法人 知的財産教育協会財団」という団体は実在しない。正しくは「知的財産教育協会」(一般財団法人 知的財産研究教育財団の一部門)だ。
正式な協会のHPでは類似名を使う団体のハガキに気をつけてほしいと呼びかけられていた。
法律の知識がある人は「本来は内容証明や書留で来るものなので、このような簡易的なハガキはまず詐欺だと疑ってかかったほうがよい」とアドバイスする。
今回、ハガキを受け取った人は「進研ゼミの個人情報流出事件があってからこのような不審なハガキや電話が来るようになった」とコメントした。
ハガキに書かれていた住所をGoogleストリートビューで確認したところ、3階建てのビルであることが分かった。
おそらく住所を勝手に使っているだけだろう。実際はマンションの一室で振込みを誘導する電話対応を行っていると思われる。
netgeek編集部ではハガキに書かれている電話番号に電話をかけてみた(念のため非通知で)。
しかし、「プープー」と鳴った後に無音になり「接続できませんでした」と表示されるのみ。非通知拒否に設定されているのか、それともNTTが回線を停止したのか。非通知拒否の場合はアナウンスが流れるはずなので回線停止が有力かもしれない。
いずれにせよ「著作権侵害訴訟最終通知書」というハガキを受け取ったらまず詐欺と疑ってネットで調べてみるのがいいだろう。普及し始めた新手の手口ということでうっかり騙されてしまう人もいるだろうから、友人・家族にも教えてあげてほしい。
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