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ヤマト運輸が数百億円の未払い残業代を払う話はインチキ 「1円も請求しないと誓約書を書かされた」

netgeek 2017年3月5日
 

クロネコヤマトでお馴染みのヤマト運輸が独自調査により巨額の未払い残業代を抱えていることが判明し、全て支払うと宣言した。

素晴らしい英断だと評価されているが、どうも実態は違うらしい。

内部関係者のリークとマスメディアの報道により徐々に真実が明らかになっていく。この記事では現在ネット上で暴かれた真相をまとめて紹介したい。

「未払い残業代の支払い請求をしないと誓約書を書かされた」

ある大学生がヤマト運輸のニュースを目にして自分の父親にメッセージを送信したところ、返ってきた文章は目を疑うものだった。

出典:https://twitter.com/marisa9625/status/837878724087328768

ヤマト運輸は従業員に対し、適切な休憩時間をとらせず、さらにタイムカードと携帯端末についても誤魔化しがあったという事実を認めた。にもかかわらず、組織内部では未払い残業代を請求しないようにと圧力をかけていたのだ。

LINEのやりとりではセンターで働く数百人が誓約書を書かされたと読み取れる。表向きは誠実に未払い残業代を払うと発表しておきながら、水面下ではこのような卑怯な偽装工作が行われていたのだ。

なお、ヤマト運輸で働く父をもつ別の人物もLINEのやりとりを公開した。

出典:https://twitter.com/_CLANDRE/status/837965649775230976

こちらは一人ひとりの面談があったうえできちんと申告したということで、適切に処理されたことが分かる。つまり、今回の不正な圧力はヤマト運輸全体でかけられているわけではなく、センターの管理者次第が個別に行っているということなのだろう。未払い残業代の額が多いと管理者としての評価が下がるからかもしれない。

ヤマト運輸にはこの点も含めてきちんと調査してもらいたいものだ。

さて、ここからはヤマト運輸が決して急に良い人になったというわけではないということをお伝えしたい。

新聞の報道を見ると、実は労働者と共産党がタッグを組んで相当な抗議を行っていたということが分かった。

当初は対応を拒んでいたヤマト運輸は労働基準監督署から是正勧告を受けたことを機に態度を一変させ、数百億円の未払い残業代を払うと発表した。これより前にブラックな労働環境を放置していた電通が重い処罰を受けたため、さすがに労働基準監督署は敵に回すことができない。裏を返せばもともとは正当な対価を払っていなかったわけで、現在ヤマト運輸を褒める声が飛び交っているのには違和感を覚える。

こち亀の両津勘吉は以前、「不良が更生して真面目に働くとやたら褒められるのはおかしい。マイナスが普通になっただけ。むしろ道を外れることなくずっと普通でいることのほうがよっぽど偉い。それなのにずっと普通の人は褒められない。世の中は間違っている」と説得力のある論を展開していた。

そのシーンが今回のヤマト運輸の騒動を受けてパロディのコラ画像として改変された。紹介しておきたい。

やはり残業代を払っていなかったヤマト運輸が残業代を払うと言い出すとやたら褒められるのは奇妙だ。組織内部から見る実態と外部から見る実態は全く違う。

そもそも「未払い残業代を請求しない」という誓約書がある時点で異常。ヤマト運輸本社にはセンターを徹底的に調査してほしい。

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