さすがZ会。中学生にこんなことを教育しているのか。
netgeek 2016年11月18日
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通信教育のZ会はさすが。中学生に対してクリティカルシンキングを教えている。
グラフという身近なものを具体例としてあげ、裏の意図を見抜くよう疑って考えれば真実は見えてくると解説している。「グラフは誰かが何かの意図を持って作っている」という説明は非常にわかりやすく、Z会の教育レベルの高さが垣間見える。
さてnetgeek編集部ではこの「グラフの意図」について学べる実例を集めてみた。どういう裏の意図があるのか見抜いてほしい。
(1)フジテレビ「若い世代の不祥事」
中心がずれた円グラフにより、10~20代の箇所を大きく見せようとしている。また、膨張色の赤色を使い、数字部分には目立つ黄色を使っている点にも注目。そもそもサンプル数も少なく、10~20代の97人が50代の94人と大差ないのは誤差の範囲で済ませられる。これで「若者の不祥事」と報じるのはおかしい。
(2)ソフトバンクの基地局数。
基地局に設備投資したとアピールして「ソフトバンクは電波が悪い」という悪評を払拭しようとしているようだ。だが、この棒グラフは明らかにおかしい。7.0万と14.2万の部分に注目すると高さが約2倍になるはずなのに合わない。実際の高さは画像内に書き込んである白い横線を参考にしてほしい。
(3)続いてソフトバンクのスマホパケット接続率。
縦軸が0から始まっていない。ドコモもauも数値はほぼ同じの横ばい。普通にグラフをつくると線が重なって違いが感じられないはず。
(4)こちらも同じ事例。
孫正義はやたらと大義名分を叫ぶくせにこういうインチキが得意。ちなみにホリエモンこと堀江貴文氏は尊敬する経営者の話になったときに「孫さんって綺麗事言うでしょ…」と批判したこともある。
(5)NHK「製造業就業者が51年ぶりに1,000万人割れ」
縦軸が0から始まっていない。差がやけに大きく見える。
(6)早稲田アカデミーの早慶合格者数。
謎の立体仕様。合格者数が伸びていると宣伝する意図なのだろうが、以前の実績を否定することにもなっている。グラフを都合よく3Dにするのはやめるべきだ。
(7)NHK報道による内閣支持率。
鳩山政権の支持率低下よりも菅政権の支持率降下のほうが緩やかでましという印象を受ける。だが横軸の6月から7月の幅が異常に長くなっている点に注目。
▼修正するとこうなる。実は菅政権は鳩山政権以上に支持率が急落している。
以上、大手企業やマスメディアがとんでもないことをやっているのを目の当たりにすることができた。この世の中にはインチキが多すぎる。Z会の言葉「グラフは誰かが何かの意図を持って作っている」が心に染みる。
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