退職する上司が遺書代わりに残してくれた本。これは全日本人が読むべきだ
netgeek 2016年10月3日
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その辞書とは「ビジネス版悪魔の辞典」。
▼退職する上司がこれを後輩に託し、遺書として読み込んでほしいと懇願した。中にはビジネスに必要なことが全て書かれているという。
出典:https://twitter.com/hironica/status/782241189592309762
▼さて、中をみると、これはすごい!日本の悪しき慣習をずばりと本質を突いて解説している。中でもサービス残業の「上司が自分の成績をあげるために部下に強要した働き方」というのは秀逸な説明。
▼顧問弁護士の存在をさらっとディスり、取締役会は「すでに決まっていることを確認しあう会議」、経営理念は「他社のものに代えても誰も気づかない」と膝を打つような表現がなされている。
この書籍を執筆したのは早稲田大学商学学術院教授である山田英夫氏。戦略論を中心とする経営学の研究者で企業経営に関する著書が多い。出版は日本経済新聞出版社でさすが得意分野においてユニークな企画で攻めた本を出したといったところ。
書籍の紹介文にはこの他にも面白いリスト掲載されている。
【社外秘】社外に持ち出せば、金になることを示すスタンプ。
【従業員持ち株会】会社の運命と自分の運命を共にする危険なポートフォリオ。
【内部通報制度】まずは、通報者の過去の経歴から調べる制度。
【アジェンダ】時間を無駄にする項目を並べたリスト。
【概算見積り】いつの間にか、正式な見積りになっているもの。
これから社会人になる学生も、すでに社会人になった大人も、一度は目に通しておくと普通の教育では学べない社会の裏が勉強できる。この本には会社を動かす力学が詰まっており、現在Amazonのベストセラー1位にランクインしている。
おまけ。ビジネスに関して最近話題になっているトピック5つ。
(1)ファッション誌に載っている佐々木希のつぶやきがおかしい。世界よこれがブラック企業がはびこる日本だ!
(2)漫画家のうだまさんが直面したクライアントからの値下げ圧力。イラストの依頼主が突然、「絵を描いているところを見たい」と言い始めた話。
出典:https://twitter.com/udama1212ura/status/781608538967769088
(3)バイトに入った新人「まえださん」の頭がおかしい。
(4)人事の人が面接で変な質問をする理由。疑問に思ってSNSに投稿するとまんまと罠にはまる。
(5)入社してからも同じ。固有名詞で検索すれば意外とあっさりと見つけることができる。あなたのSNSアカウントもとっくに特定されているかも!?
本音と建前が求められる日本社会、企業がやけに人材にコミュニケーション能力を求めるのも分かる気がする。純粋な心で就職して正攻法で仕事をしようとするとすぐに潰される日本企業において、裏のルールを熟知して賢く立ち回ることは非常に大切といえよう。
日本経済新聞出版社
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